キリアンマー・ダーナヤ。儀式。

前記したキャーガッラ・ヘッティムラの滞在中に、
とても興味深い儀式を体験できる機会がありました。
「キリアンマー・ダーナヤ」
※僕が理解したこと、体験したことを記します。誤解や間違いがあるかもしれませんのでご了承下さい。

「ダーナヤ」というと「お布施」などを意味し、ハームドゥルオ(お坊さん)などに対して行われることが一般的ですが、
この場合は、7人の年配の女性(キリアンマー)達が、白い服に実を包み早朝(水曜日か土曜日)に家にやって来ます。
いつもは家でおしゃべりをしている親戚の女性達ですが、この時は特別な存在。

「パッティニマニヨ」という女性の神様に祈りをささげるために、このキリアンマー達にお布施をします。

その女性達にお布施のために、キリバット(ココナッツミルクライス)やキャウン(揚げ菓子)、バナナ他を事前に用意します。

深夜2時にキリバット作り。

IMG_0346

大量のココナッツミルク絞り。
IMG_0348外で大きな鍋を使ってお米&ココナッツミルクを炊きます。

IMG_0355

綺麗に伸ばして。

 

IMG_0360綺麗にカット。

 

IMG_0367

玄関外には、ココナッツの葉で作ったマルパラを設置。

そして、キリアンマー達が到着。

IMG_0373

火が灯されお祈り。

 

IMG_0377そして家の中へと。

 

IMG_0393次々に用意したものをお布施します。

IMG_03987人のキリアンマー達

 

IMG_0407

「パッティニマニヨ」(神様)へのお供え。

 

IMG_0413

IMG_0430

そしてココナッツミルクを涌かします。儀式の際に良く行われます。

 

IMG_0425

涌かしている間はお経が読まれます。

 

IMG_0441

綺麗に涌きました!

 

IMG_0444最後に涌いたココナッツミルクを参加者の頭に塗ってもらいます。

 

IMG_0450少し明るくなった外へとキリアンマー達は帰っていきました。
儀式の終了です。

スリランカの家庭に滞在していると、時々、こういった儀式を体験できることがあります。
不思議で、説明を聞いても分からないことが多い。
でも変な違和感はなく、素直に清々しい気持ちになれる。
僕達がスリランカ贔屓すぎるのか、どうなのか。

貴重な体験、ありがとうございます。

キャーガッラ・ヘッティムラ。2018.

2018年.今年もスリランカへやって来ました。

毎年4月にカラピンチャで行う旧正月のイベントを一緒に行っているヘーマさんの実家が、キャーガッラのヘッティムラにあります。

ここには、3度来たことがあるのですが、今回はヘーマさんも帰省中。また家の周辺は、ほとんどが親戚の家で、みなさんと楽しい時間を共に出来ました。

こちらは、食を含め、古いスタイルの習慣が色濃く残っていて、めまぐるしく発展するスリランカにおいて、伝統的な料理を楽しめる僕たちに取って貴重な家庭です。
昨年はコンデキャウンと言う祝い事には欠かせない技術を要する伝統菓子も教わりました。
また皆さん菜食なので、野菜へのアプローチが多彩で面白い!

楽しい思い出をいくつか、写真といっしょに記します。IMG_0491ヘーマさんのお母さん。

IMG_1052その台所はまさにクラシック。

 

IMG_0477こちらは近所のティラキアイヤー。
手に持っているのはコス(ジャックフルーツ)。

木に登ってこの取ってくれた様子です。

IMG_0472

コス(ジャックフルーツ)の実を落とします。

IMG_0475

 

そして、解体ショーのはじまり。
コスカパナワーまずは斧でバーン!

そして、
IMG_0486

小分けして、中身の部分を取り出します。
コスの実からでる粘液が強烈なので、しっかり手を濡らして作業。
粘液がついても、最後にポルテル(ココナッツオイル)を手にも見込めば容易に取れます。

さらに
コスの解体中身とコスアタ(コスの種)を切れにわけます。
コスはカレーや炒め物など色んな料理で活躍しますが、このコスアタも煮込めばホクホクで美味しい!

IMG_0499コスを上向きの包丁「マンネ」で細かくカットするヘーマさん。
日本での生活30年ですが、やっぱりスリランカの台所がよく似合う。

img_0503_キリコス

調理してくれたキリコス(キリはココナッツミルクの意味)が手前の。

IMG_0506ねっとりコクがあって美味しいんです。
他には、アンバラッラ、ティッバトゥとコスアタ、コヒラと
日本では入手が難しい南国の野菜ばかり。

 

その他の思い出。ランダムに紹介します。
ポルロティの朝ご飯。
IMG_0574ポルはココナッツのことで、
削ったココナッツとパーンピティ(小麦粉)を合わせて生地にして焼きますが、こちらの家庭はハールピティ(米粉)。さらに、クラッカンピティ(四国稗)のも。バナナの葉の上で形成します。
IMG_0572バナナの葉と一緒に、素焼きのプレートの上で焼きます。

 

IMG_0583

出来上がり!
白いのがハールピティの、赤いのがクラッカンピティ(ハールピティも少しミックス)の。
ルヌミリスやパリップと一緒に

ラワリエ

IMG_0589これはラワリエ。
大きなインディアーッパで中にポルパニ(ココナッツの実と砂糖)を包んだような軽食。
バッチリ腹持ちで腹持ち!

IMG_0592

アッガラは、米粉ベースのシンプルなお団子。甘いんですが、胡椒も効いてる。
もっちりではなく、ボソっとした食感。それがイイ!
紅茶と。

そして、近所の親戚の家では、
聞いたことがなかった「キリロティ」と言う料理を教わりました。
IMG_1197これがキリロティ。

アーッパに近い米粉とココナッツミルクベースの緩い生地を、鍋の底の部分だけで焼きます。
IMG_1185それを、
IMG_1182
ココナッツミルクや黒胡椒などを含む甘くてピリッと辛い汁に漬け込んだ伝統料理です。

IMG_1200かじった断面はこんな感じ。
今や作る人も減って、食べたことがない、知らないと言う若者も少なくないそうです。
酸味と甘みが絡んだ独特の味わいでついついもう一個と手が伸びます。

他にも風景や食べたもの。

 

IMG_0524稲を刈る近所の田んぼ。

スリーウィーラーに乗り込む猫。スリーウィーラーに乗り込む猫。

IMG_0502酸っぱい木の実アンバラッラのカレーの準備。

レーナ スリランカのリス

キリバット食べるレーナ(リス)w

IMG_0522滞在中には、スリランカ全土で行われた地方自治体の選挙。

IMG_0523近所のお寺に設置された選挙会場。会場には銃を持った警察官が警備。

IMG_0527近所の親戚の家でいただいたパニワラル。
たった500m先の選挙会場に行って帰ってくるのに、寄り道&立ち話で3時間。スリランカン時間が流れていきますw

ペットボトルロケット発射!
youtubeを見て作ったそうです。大成功w

IMG_0509

休日に近所のカデー(お店)にたむるする楽しいおっちゃん達。

IMG_0568

近所の親戚がくれたお弁当。
ポロス(若いジャックフルーツ)、ガスラブ(青パパイヤ)、アラ(ジャガイモ)など。

 

IMG_0531

ポル(ココナッツ)を取るアイヤー。

ケセルムーワのカレーケセルムーワ(バナナの包葉)のカレー。

IMG_0559スリランカの田舎。ゆっくり流れる時間。めっちゃ気持ちいいです。
いつもありがとうございます。

スリランカの結婚式。その2。

8月26日。2017.
マヒンダの結婚パーティー、ホームカミング編です。
1回目のパーティーの様子の記事は以下リンクから↓↓↓
◎スリランカの結婚式。その1。

スリランカでは、奥さんの地元で最初の結婚式を行った後、改めて旦那さんの地元でもパーティーを行います。
こちらは、「ホームカミングパーティー」とも言われ、奥さんが嫁入りにやって来たことを祝うパーティーで、最初の式よりもややフランクな雰囲気で行われます。
実際に家で行うことも多いです。
今回はマヒンダの一家が、ティッサ社長の一家と親戚ということもあり、ティッサホテルのレセプションホールでこのパーティーが行われました!

新郎新婦入場新郎新婦の会場入り。後ろに親戚の皆様も続きます。
王様スタイルの前回の衣装とは異なり、赤を基調としたスタイリッシュな感じ。
ラッサナイ!(綺麗!)

SL495会場でお出迎えする女の子達。
右の眩しそうにしているのは、マヒンダ姪っ子セヌリー。昔の記事にも登場していますが、大きく、可愛くなりました。

キャンディアンダンスの一幕。(動画)

 

ケーキ入刀

ケーキ入刀。
左にいらっしゃるのが、マヒンダのお父さんとお母さん。僕のステイ中、我が子のように可愛がってくれました。

ケーキ愛の証の食べさし合い。
スリランカの様々なお祝い時に、この食べさし合いの場面があります。

そして、紅茶&伝統的なお菓子の時間。
SL555b

紅茶とお菓子タイムどれも素朴で甘くて美味しい。紅茶と良く合います。

スリランカのお菓子アースミー、キリバト、ケセル。

そして、一息すれば、
お待ちかねのライス&カリーのビュッフェ。

SL561ご飯は2種。

SL563bお祝い向けのチキンカレーは、フライドバージョン。

SL564

IMG_9329

結婚式でのラインナップはお祝いの定番料理がほとんどです、がやっぱり美味しい!

そして、
お腹が満たされたら、結局Dancing!

dancingみんな陽気で楽しい!!!

ここはマヒンダの地元。僕も仲良い彼の友人達もたくさん集まり、宴は遅くまで続いたはずですが、僕らはその夜、日本へのフライト。
パーティーの終了と同時に空港へ。

アーッパ写真は、空港に行く途中の小さな食堂でつついたアーッパ。
これだけでOK。

今回は9日間と短い滞在日数でしたが、スリランカの結婚式というなかなかの貴重な体験ができました。それがまた親友のマヒンダの。
本当に感動的で楽しかった。

マヒンダ君、アニューシュカさん、本当に結婚おめでとうございます!!
また日本で遊ぼう★

(写真&動画提供:Masaki)

ティッサホテル。2017夏.

最初の結婚式が終わり、
僕たちは、2度目のパーティー会場ティッサホテルに2日前入り。
ここは、僕が2011年から2012年にかけて働いていた食堂です。(スリランカでは、「ホテル」=「食堂」)

ティッサホテルティッサホテルの外観。
今は、この後ろに大型パーティーができる会場を2つ、宿泊施設も併設しています。

 

スリランカに来る度のいつものことですが、
ここの厨房に入ることが、僕が初心に帰るためにとても大切。

マヒンダのパーティーの前日も、2つのパーティーが入っており、食堂の通常営業も合わせて、厨房は大忙し、クルーが別れて、大量の料理を作っていきます。
僕たちもいつものようにお手伝い。

ティッサホテルの厨房の仲間達、様子を写真でどうぞ。

IMG_9260ティッサホテルの朝は早い。AM4:30。いつものココナッツ割り。

IMG_9263

僕のライス&カリーの師匠。パーライヤー。

スリランカオムレットオムレットを焼くアジットアイヤー。
(アイヤーは兄貴の意味)

カジュマールワお祝いには、欠かせないカジュマールワ(カシューナッツのカレー)。
下にある僕のサンダルを見てくれれば、鍋の大きさが分かるはずです。

IMG_9270ロティを仕込むニューフェイス。名前忘れてしまってごめん。とにかく気さくなマッリ!(マッリは弟の意味)

ムルンガムルンガ(ドラムスティック)剥き。

IMG_9276ククルマス!(チキン!)

IMG_9268昔からの僕のさぼり場、ウェレーカデー(ウェレーは名前で、カデーは店の意味)でキリテー(ミルクティー)とビスケット。

ウェーレーカデーの子供達

ウェーレーカデーの子供達。みんな大きくなりました。

シンハラアッチャールシンハラアッチャール。
ガスラブ(青パパイヤ)、ラトゥルーヌ(小さい赤玉ねぎ)、アムミリス(青唐辛子)、キャロットを、ウィナーキリ(ココナッツビネガー)と挽いたアバ(マスタードシード)でつけ込んだお漬け物。

スーギリティッサ社長の次男、若旦那スーギリ。
今や食堂とレセプションホールの全てを任されている働き者。
従業員にも自分にも厳しい。もちろん僕にもw

サンタアイヤーいつも、冗談ばっかり言うてるサンタアイヤー(1)。

masaki同行の友人、マサキ君。鏡の皿に玉子を綺麗に並べます。ええ表情。

IMG_9281同行の友人、その2、マー君。炊きあがったサンバライスが固まらないように、ほぐします。熱い!熱い!

IMG_9273若きエース。スジー。
前はスリランカチャイニーズを担当していましたが、今やパーライヤー(シェフ)の片腕として、ライス&カリーも含む全般の料理を作ります。頼もしい!

ガヤン

スジーに変わって、スリランカンチャイニーズを担うのはガヤン。
スジーもガヤンも、もとはワラカポラにある名門ジナダーサ・レストラン出身の敏腕。

スリランカンロールスロールスを揚げるサンタアイヤー(2)。

IMG_9304大きなパン工場もあります。
実は、パン屋がオリジナル。”Thissa Hotel & Baker”
前まで土の窯でパンを焼いていましたが、今は大型ガスオーブンを導入!
2011年当時のこのパン工場の様子は以下アドレスから。
https://karapincha.jp/blog/?p=444

ビッタラパーンオムレットを挟んで、ビッタラパーン。

IMG_9257びっしり並ぶ連日の結婚パーティーの献立。
だいたい1回300人分。1日2回。またスリランカの300人分は量が凄い。

ライス&カリービュッフェ昼食。ライス&カリーのビュッフェ。(レストランの方)

IMG_9448

photo by Masaki

IMG_9269いっつもスマイル、駐車場のおっちゃん。

ティッサホテル夜遅くまで、ひっきりなしお客さんが来ます。
奥のレジのところにいるのが、ティッサボス。

ビッタラアーッパビッタラアーッパが美味しい!!!

ダイアログの看板食堂の前の木に打ち付けられたDialog(携帯電話会社)の看板。
これと同じのカラピンチャ(神戸)にも付いてます。

 

本当にいつもいつも刺激的なティッサホテルの厨房。
感謝です!

そして、夜中に、
マヒンダ実家に遊びにいったら、ちょうど家族&親戚&日本からのゲスト総出で、ウェディングケーク包み。(ウェディングの時のお決まり、みんなに配る小さなお菓子。)
ウェディングケーク最後の最後のちょっとだけお手伝い。

明日はいよいよ、ホームカミングパーティー!
楽しみです★

スリランカの結婚式。その1。

今回スリランカへ訪れた最大の目的は、僕がティッサホテルで働いていたときに、ステイさせてもらった家の息子マヒンダの結婚パーティーへの出席です。

スリランカでは、新郎新婦それぞれの地元で、1回づつパーティーを行うことが多いです。

まず8月24日、奥様アヌーシュカさんの地元クルネーガラで行われたパーティーに出席。
srilankanwedding二人ともめちゃめちゃ素敵!

SL246bスリランカの占星術にそって時刻通りに伝統的な儀式が進んで行きます。

SL274この衣装、昔スリランカに栄えたマハヌワラ王国(キャンディ王国)の王様と妃様の衣装だそうです。

 

伝統的なお祝いのお菓子と紅茶を楽しんだ後は、しばしのゆっくりタイム。
SL283華やかなサリーに身を包んだ女性陣。

SL300bBOYSはボム!(飲もう!)。
アラック(ココナッツの蒸留酒)&ライオンストロング。
(※僕は飲めません。)

そして、お待ちかねの昼食タイム。
結婚式ブッフェIMG_9190ライス&カリーのビュッフェ!

ライスアンドカリーワンバトゥ(ナス)、カジュ(カシューナッツ)、マールアンブルティヤル(鮪のゴラカ煮)、カトゥレット(魚入りの丸いコロッケ)、ご飯はエラワルバトゥ(野菜の混ぜご飯)などの定番お祝い料理達。
アッチャール(漬け物)は、シンハラアッチャールではなく、甘辛いマレーアッチャール。もちろんオカワリ。

 

そして、ナタム!(踊ろう!)
SL324

同行の友人マー君&酔っぱらい二ランタマッリのコンビがノリノリ!

シンハラ語スピーチそしてまさかの無茶ぶり友人代表スピーチ in シンハラ語。

目線を感じてスピーチこの目線を受けながらw
たどたどしいシンハラ語のスピーチを、みんなニヤニヤ暖かく見守ってくれました。

式の終盤は

SL484b

お祝いのブラの葉っぱ。
僕よりもマヒンダとの付き合いが長い日本からのゲストも来られてました。古くから、スリランカでのチャリティー活動を行う僕も良く知っている皆様です。

 

伝統的で、楽しくて、美味しくて、結婚式。
めちゃめちゃ感動的でした!!

でも、これで終わりではありません。
この翌々日、マヒンダ君の地元、ガリガムワのバッラパーナのティッサホテルのレセプションホールで、2度目のパーティーが待っています!
そちらの記事は改めて。

2回目のパーティーの様子は以下リンクから。
◎スリランカの結婚式。その2。

(写真提供:Masaki)