【動画】パーンとロースパーン作り。スリランカのパン工房にて。

スリランカ南端の街マータラにあるディラーニベーカリーを訪れた時の動画です。
「パーン」と「ロースパーン」作りの工程が分かるように編集しました。
10分強ありますが、なかなか面白いのでお時間ある時に是非ご覧ください。

今でも手捏ね&薪窯で、すごい量のパンを生産していきます。

 

このベーカリーを訪れた時の様子は下記リンクの記事にて。
◎ベーカリーにて。パン作り。(2019/02/09) https://karapincha.jp/blog/?p=6045
スリランカの様々なパンの種類などについても記してします。

バッラパーナ。ティッサホテル。2019.

今年も、キャーガッラのバッラパーナにあるティッサホテル(レストラン)に行って来ました。
一泊二日。手伝ったり。邪魔したり。

000ティッサホテル僕が2011年から2012年にかけて働いていたレストランです。

小さな街の食堂ですが、厨房には常時10名以上料理人がおり、

さらに隣接された結婚式会場&宿泊施設でも調理がなされています。
001ウェディングホール年々規模が大きくなり、目を見張るばかり。

 

では、ランダムに写真&文章で。

ティッサボスレジに腰掛けるティッサボス。
いっつも僕を見たら、
「こうちゃのむ。ありがとう。めっちゃおいしい。」
って言うてます。

スーギリいっつも厳しい若頭スーギリ。だんだん穏やかになってきたような。

ランジット現在、レストランの厨房を仕切っているシェフはランジットさん。初対面でした。
ボーンチ(三度豆)を調理中。
僕がライス&カリーを教わったパールアイヤーは、現在は結婚式場の厨房のシェフ。

スリランカのレストランの面白いところは、シェフが変われば店の味が変わること。オーナーはシェフのスタイルを尊重し、味付けに関して多くを指示しないケースが多いです。

店の味 < シェフの味

ティッサホテル厨房いつもの面子や新しい人も。

IMG_3595ビールーヌ(玉ねぎ)剥き。

IMG_3662パリップ(レンズ豆)完成。

バラヤバラヤ(鰹)

IMG_3701クーニッソーマッルマ。
干エビのココナッツ炒め。

IMG_3624フライドチキン。
スリランカの食堂ではローストチキンと呼んだりします。
刻んでフライドライスやコットゥに。

IMG_3622

ラッアラという小イモは、

IMG_3684ココナッツミルクと煮込んでこう仕上がります。
イモの味が濃くてGood!

カンクンテルダーラカンクン(空心菜)炒め。

コットゥロティコットゥロティ。

コットゥロティばっちり晩ご飯でいただきました!アーッパと。
野菜がたっぷり。チキンは底に隠れてます。

IMG_3380質疑応答の時間。

 

IMG_3693魚のカレー。
辛さは色が物語る。

IMG_3694使っているスパイスは、カラピンチャでも輸入販売しているルフヌフーズのもの。
ニヤマイ!(NIce!)

IMG_3649手羽先の炒め物。

 

アーッパアーッパ。1日1000枚。

TBHポロシャツ

TBHポロシャツGET!
(Thissa Bakery and Hotel)

IMG_3570オムレット。
パンに挟む用。

IMG_3689でっかいワンゲディヤで。

ククルマス骨ごとベーンッ!

IMG_3474ここからフライドライス。4人分。

ポルサンボーラポルサンボーラ。
この量を1日4回。

 

お昼のライス&カリのブッフェが整いました!

ランチブッフェIMG_3704wこれとは、別にチキンとフィッシュ(鰹)もあり。

イタダキマス!
IMG_3712ランジットさんの個性際立つ深い味わい!
色々なテクニックを教わりました。感謝です。

IMG_3736みなさんいつもありがとうございます。
いつ来ても居心地最高!

 

<ベーカリー編>

何度も記していますが、ティッサホテルはベーカリーも併設しています。
(併設というかむしろベーカリーで創業。)

今年、マータラで経験させて貰ったディラーニ・ベーカリーがクラシックなスタイルを守っているのに対して、こちらは新たな設備をどんどん導入し建物も拡張しながら成長を続けています。

<マータラの伝統的なベーカリーの様子は以下リンクから>
ベーカリーにて。パン作り。2019.

では、こちらのティッサベーカリーの様子を少し写真で。

IMG_3599
ティッサベーカリー IMG_3600 IMG_3604 IMG_3613 IMG_3526IMG_3614 IMG_3615 ティッサベーカリーIMG_3618設備もスタッフも生産量も年々増加。

4台のトラックとチューンパーンのスリーウィルにパンが詰め込まれて、
出動して行きました。

ちなみにチューンパーンはこんなの↓↓↓
(いずれもティッサベーカリーのではないです。)

スリランカのパン。
日本でも食べたい!

 

<番外編>

ティッサホテルに勤務していた時のホームステイ先にもお邪魔しました。
日本在住のスリランカ人兄弟、サナさんとマヒンダ(当時はスリランカに)の実家です。
IMG_3349
ターッタ(お父さん)とアンマー(お母さん)。
ふたりともめちゃめちゃ優しくて。僕はステイ中ずっと幸せでした。

そして、お昼ご飯もご馳走に。
家ご飯めちゃめちゃシンプルですが、
スリランカの家庭で日常的に食べられているのはこのようなスタイルがほとんど。

僕達が人の家にお邪魔すると、お客様向けにたくさんのおかずの豪華な食事で迎えられることが多いです。もちろんめっちゃ美味しいケースがほとんど。

でもここはもう家族扱い。
僕達にとっては、日常スリランカの家庭の食事を味わえる貴重な場所です。

そして、このシンプルな構成だからこそ。
素材個々の味が引き立ち、混ざった感じもくっきり美味しい。
僕の好きなスリランカの言葉「ඇති(アティ)=ちょうどええ。」がしっくり来ます。
ある意味すごい!

 

そして、バッラパーナでもうひとつ好きな場所。

「パンサラ」。
小高い丘の上にある「お寺」です。
パンサラボーディ(菩提樹)。


パンサラ IMG_3413お寺のカギはデカイ。

IMG_3417管理人さんの許可を得て撮影させていただきました。

IMG_3442お寺の動物は穏やかで仲良い。

がむしゃらだった頃に良く来た場所。
気持ち良くてとても落ち着きます。

 

 

バッラパーナ。

ここでの経験がなければ、カラピンチャは開業できてなかったと思います。
初心を忘れずこれからも頑張ります。
いつも優しく迎え入れてくれてありがとうございます。
そして、これからも宜しくお願いします。

ベーカリーにて。パン作り。

スリランカのパン工場何度も紹介していますが、スリランカはけっこうパンな国です。

スリランカの食事は、間違いなくご飯(お米)が中心にあり、それを食べるための料理がたくさんあるわけです。
しかしながら、長い植民地時代の歴史の中でパンの食文化は根付き、今もとても愛されています。
僕もめっちゃ好きです!
そんなスリランカのパン作りを学ぼうと、今回はマータラにある「ディラーニ・ベーカリー(DILANI BAKERY)」で泊まりがけで各種のパン作りを体験させていただきました。

こちらのベーカリーは、僕達が滞在するジャヤさん宅のお店に各種パンを納品しています。

ちなみにジャヤさんの店はこんな感じ↓↓↓
マータラの家IMG_9018パーン「ディラーニ・ベーカリー」から納品されるパン(半日分)
これがびっくりするくらい良く売れます。でも納得の美味しさ。

 

それと、私事ですが、
実は2011年から2012年にかけて、キャーガッラのティッサ食堂で働いていた時も、併設されるパン工場で何度もパン製造の様子は見たり、手伝ったりしていました。
ですが、その当時は食堂での労働の気晴らしくらいの感覚で遊びに行っていたのが本音。自分の関心も「ライス&カリー」に偏っていたこともあり、それ程真剣に取り組めてなかったような気がします。

ティッサ食堂のベーカリーの様子は下記アドレスのブログ記事で。
◎ベーカリー。デリバリー。2012.    https://karapincha.jp/blog/?p=444

スリランカのパンへの関心は年々強まり、今回はたった2日間ですが、出来る範囲で勉強させてもらおうと思います。
とは言っても、アウトプットの予定はありませんが。

 

「ディラーニ・ベーカリー」の母屋。
DILANIBAKERYいい感じに歴史を刻んでいます。
ベーカリー夜。
スタッフを入れ替えながら、工場は24時間稼働中。

 

ポーラヌワ薪を使う窯「ダラ・ポーラヌワ」はとても大きい。
最近はガス式のオーブンを使うベーカリーも増えましたが、
「パンの出来上がり。見た目はガス式の方が良いが、味はダラ・ポーラヌワの方が良い。」というのは良く聞きます。
ちなみに、僕がいたティッサホテルのベーカリーは、4年程前にガスオーブンを導入。

 

さらにこちらのベーカリー。生地は、

手捏の生地

手捏ね生地手捏ね。
これは大変。
一日200kg近くの小麦粉を捏ねるそうです。

そんな「ディラーニ・ベーカリー」。
こちら(左)が社長。

ディヌシュカ社長ディヌシュカさん。デリバリーを担当。

IMG_1241創業者であるディヌシュカ社長のお父さん。
めっちゃ元気でめっちゃ手伝ってます。

 

ベーカリーでは、様々な作業が同時に進んでいきますが、
パンの種類や製造風景を許可を貰った範囲でランダムに紹介します。(動画もあり)

まず。
マールパン

みんな大好き「マールパン」
「マール」は「魚」。
鯖、玉ねぎ、ジャガイモなどを辛く炒めた具が入っています。
三角形がトレードマーク。
ちなみに鯖が入ってないタイプは「サンバルパン」といって、区別がつくように円筒形状に仕上げます。

IMG_1099休憩時間に焼きたてを。

包み方を動画でどうぞ。

 

続いて。

テーバニスシンプルな丸いパン。
右が「テーバニス」。左がひと回り小さいの2つのバニスの間にクリームを挟んだ「クリームバニス」

IMG_0740両手それぞれで丸めて成形。

 

続いて
「スポンチー」
IMG_1209いわゆる「スポンジケーケ」です。
甘くて、ボソっとしてるんですが、その感じが◎。

焼く前はこんなん。
スポンチー

 

続いて
「ペイスティ」

ペイストリー さくさくデニッシュないわゆる「Pastry」。

ペイストリー折って伸ばして折って伸ばしての繰り返し。

IMG_0815

カット作業。

IMG_0834こちらもいつもの辛い具を包みます。

 

続いて。

キンブラバニスとジャームパース左は「キンブラバニス」。右は「ジャームパース」

キンブラ=ワニ。ワニのような形だから。(別名:「ピヤナロール」
いずれも、ザラメの砂糖がまぶされています。「ジャームパース」の方は、中にポルパニという削ったココナッツの実を蜜で煮詰めた具も入ってさらに甘い。

僕は「キンブラバニス」が大好き!
テーカハタ(砂糖も入らないストレートティー)との相性Good!!
ジャームパース「ジャームパース」の生地伸ばし。

IMG_0732包んだエンドは小さな瓶を使って。

「キンブラバニス」を成形するシーンを動画でどうぞ。

簡単そうに見えますが、均一な厚み&大きさに整えていくのがなかなか。

 

続いて。
ビッタラパンゆで玉子を挟んでいる方が「ビッタラバン」
オムレツを挟んでいるのが「オムレットバン」
ソーセージを挟んでいるのが「ソーセージェスバン」

ビッタラパン玉子と青唐辛子と玉ねぎ。シンプルです。

まだ数種あるのですがひとまずここまで。
軽食やおやつといったカテゴリーのパン達でした。

 

そして、
主食としてのパンを紹介します!!

IMG_1197左から
「ペティパーン」
「パーン」
「バーガパーン」
「ロースパーン」です。

「ペティパーン」は「サンディッチパーン」とも呼ばれます。サンドイッチ用ってことですね。
その通り、マーガリン(スリランカではバターよりもポピュラー)とザラメの砂糖、またオムレットと野菜達、またシーニサンボーラなどを挟んで食べます。
薄くカットされ袋に入っての販売が一般的。

 

「パーン」は、
日本で言う山食パン。スリランカで最も愛されているパンです。
パーンをちぎりながら、カレー他おかずを混ぜ込みながら食べるのが一般的。
ジャヤさんのお店でも、すごい勢いで毎日60本近く売れて行きます。

「パーン」の焼き上がりシーンの動画です。

 

「バーガパーン」
の「バーガ」は「半分」を意味。
半分のパーン。しかも縦方向に。

 

そして、
「ロースパーン」
これも「パーン」に負けないくらい愛されています。
「ロース」はきっと「Roasted」の意。
分かりやすく説明すると、カットした食パンの全面が焼かれているような感じ。
パンの耳付近の食感が好きなら「ロースパーン」気に入ると思います。僕は大好き!
ジャヤさんの店では、一日約45枚売れます。(またこの例え要る?ってやつです。)

その製造工程を簡単に。
ローストパーン深くて大きいトレイに、伸ばした生地を詰めていきます。

ローストパーン窯にいれるタイミングには、発酵による膨張でギッチリ。

そして焼き上がり。(動画)

でも、これは一度目の焼き上がり。

焼けてくっ付いたパンをバラして、トレイに広げます。
IMG_0793 IMG_0797
ローストパーンこれを再度、窯に入れることで断面にも焼き目を。

ローストパーン
これで、全面がしっかり焼けて完成です!
IMG_0920

 

<追記>
パーンとロースパーンの製造風景を動画を編集して分かりやすくまとめました。
是非、ご覧ください。

ここから脱線。

この「ロースパーン」
カレーやおかずと合わせるのが一般的と前記しました。
こんな感じ。
ロースパーンお昼休憩のまかない。

 

でも、「ロースパーン」のちょっとした最近の流行はこんなスタイル↓↓↓

ローストパーンとスプ「スプ(スープ)」「ロースパーン」
写真は、マータラのタウンにある「サマンマル」というスプの専門店のもの。
「チキンスプ」「ロースパーン」を浸して食べます。
やや固く肌理が粗めのパンに汁がいい感じにしゅんで美味しい!
スプの店狭い店には常に賑やか。持ち帰りの客も多数。

IMG_0991みんな「スプ」「ロースパーン」

スリランカの人々が汁物を食べるというのは、スリランカ料理に関心のある方程、意外と感じるかもしれません。
しかしながら、家庭でこそ登場する機会は少ないですが、「スプ」の店は探せばそこそこあって、どこも人気店であることが多いです。

何か不思議な魅力というか可能性を感じる「ロースパーン」
オモシロイ!

そんなこんなで、
みっちりクラシックなベーカリーを体験させていただいた刺激的な2日間でした。
カラピンチャの店舗でパンなどを提供することは予定していませんが、スリランカの食文化を深く探っていくことに勝手に使命感を感じています。
スキルもなければ、分からないことばかりですが、スリランカにしっかり根付いたパンの文化とも今後も向き合って行こうと思います。

ディラーニ・ベーカリーの皆さん、本当にありがとうございました!
また遊びに来させて下さい。宜しくお願いします。

 

 

<おまけのベーカリーいい感じ写真>

IMG_0655客人その1。

 

IMG_0698窯の背面にある火力調整穴。

イスポンチー「スポンチー」(スポンジケーキ)のつまみ食い。

 

客人その3。客人その2。

 

パン生地ただいま発酵中。

 

真夜中の釜戸真夜中の窯

猿客人その3。
夜中には客人その4(イノシシさん)も来てました。

IMG_3452僕達のボディガード。

ベーカリー。デリバリー。

スリランカの主食は間違いなくご飯です!日本とおんなじ。
加えて、アーッパやロティ類も特徴的です。

でも、意外に愛されているのがパンです。

ちなみにスリランカでは食パンのことを「パーン」と言いカレーを付けて食べます。
バニスという丸いパンや、スポンジというマフィンみたいケーキ、ロールパンなどがいたるところで売られています。

僕が働く食堂は少し離れたところにベーカリー(パン工場)を持っています。
そこには、薪を使う大きな窯があり、パンを量産。僕もたまにパンを捏ねたり、包んだり、手伝いに行きます。



そして、ここでつくられたパンは、色んな食堂や売店に販売しています。

今日は、社長のティッサさんとドライバーのガーミニーさんと一緒に販売店にデリバリー(納品&集金)に出発です!

トラックにパンを詰め込んでー。

スリランカ中にある色々売ってる売店へのデリバリーです!
ケースにガンガンパンを詰め込むティッサさん。並べて、並べて、その分の代金をその場で集金。ただし過去に納めて、賞味期限が切れているものがある場合、その分の代金を引いて請求。シンプルビジネス。

賞味期限の切れたパンは、そこいらの犬に。
こんな調子で回ったお店は45件。けっこうハード。
でも色んなお店の人と話したり、いっぱい果物たべさしてもらったり、楽しい仕事。

あれっ!?そう言えば、カレーの修行でスリランカにやってきたはず。。。
まあ、何でも経験。カマックナェ。(かまわない。)