数あるスパイスの中でも、力強く印象的な香りを発する「クローブ」。
スリランカ産「クローブ」取扱開始。
数あるスパイスの中でも、力強く印象的な香りを発する「クローブ」。
大阪は谷町六丁目、空掘商店街の少し北側に「スパイス堂」と言う南アジア各国のスパイスや食材を取り扱うお店が本日(2018.6.28)オープンします!
店正面には、各国の文字で、「スパイス店」と記載。
(All photos by スパイス堂)
この「スパイス堂」。そのすぐ近くにあるネパール料理店「ダルバート食堂」の遼くんがオーナーです。
遼くんとは、「ゼロワンカレー」のまるちゃんと一緒に「風だ!(仮)」というチームで、一緒にイベントをやったり、ネパール、南インド、スリランカを旅したりと、国は違えど、遠く離れて外国の料理に取り組む者として、仲良くしています。
ネパールへの熱い思いや、そのアプローチは、いつも刺激を与えてくれます。そして、彼の作るダルバートがめっちゃ美味しい!
彼が前々から思っていたアイデアのひとつを形にしたのが、この「スパイス堂」。
ネパールだけでなく、インドやバングラディッシュ、タイ、そしてスリランカ、様々な国のスパイスや食材を個人向けに販売するお店です。
各国ならではのスパイスがたくさん並ぶ魅力的な商品群。
個人がちょうど買いやすい内容量と価格。
そして面白いのが、同じスパイスでも各国産のものを取り揃えているところ。産地で香りや風味が異なるからです。
ここまで掘り下げたスパイス店っていうのは、なかなかないのでは。
嬉しいことに、この「スパイス堂」に並ぶスリランカ産のスパイスは、僕達「カラピンチャ」が輸入及び製造しているものを採用していただきました。感謝★
スリランカ産スパイスコーナー。スパイスの説明書きもしっかり。
今までは、神戸の店舗と、オンラインショップ「スパイスカラピンチャ」での販売。それと、一部関東エリアの小売店様数店で数品番を販売していいただいていましたが、この度、「スパイス堂」でほぼ全種類に近いラインナップを販売開始します。
簡単にスリランカカレーが作れる「スリランカ スパイスセット」も揃っています。
実際に手にとって、また他国のものと比べて、楽しんでいただけると思います。
是非ご利用ください!
なんと、この奥のエリアには「スパイス堂」で取り扱うスパイスを使ったカレーや料理を楽しめるレストランも出来る予定とのこと。
僕がスリランカ産の各スパイスを焙煎して作ったトゥナパハ(カレーパウダー)「Kalu.(カルゥ)」を使って、遼くんが独自の解釈で作ったカレーなんかが出てきたりしたら、めっちゃ面白そう!
これからも目が離せません。
「スパイス堂」の詳細 (2018.6.28現在)
住所:大阪市中央区谷町6丁目13-6
営業時間:11:30 – 20:00
定休日:火曜日+不定休
電話:06-7508-1695(近日開通予定)
SNS:
twitter→ https://twitter.com/osaka_spice_do
Instagram→ https://www.instagram.com/spice_do/
FB page→ https://www.facebook.com/spicedou/
Dark Roasted Curry Powder “Kalu.”
ダークローストカレーパウダー「カルゥ」
カラピンチャ店舗及びオンラインストアにて発売します。
スリランカのカレー作りで、活躍するカレーパウダー「トゥナパハ」。正式には、「トゥナパハ・クドゥ」。
(「トゥナ」はシンハラ語で「3」。「パハ」は「5」。「クドゥ」は「粉」を意味します。名前の由来は諸説あり。)
「トゥナパハ」には、焙煎が施された「バダプ・トゥナパハ」(ローストカレーパウダー)と未焙煎の「アム・トゥナパハ」(カレーパウダー)があります。
(「バダプ」は「煎った」や「揚げた」。「アム」は「生の」の意味。)
主に「バダプ・トゥナパハ」は肉や魚のカレー作りに使われ、「アム、トゥナパハ」は野菜のカレー作りにココナッツミルクと合わせて使われることが一般的です。使われているスパイスの種類や配分も異なることが多いです。
前者の「バダプ・トゥナパハ」は材料となる各スパイスをそれぞれホール(粒)の状態で焙煎し、それらを合わせて粉砕して作られます。
その中でも、特に深く焙煎し、ダークな色合いに仕上げられたものは「カル・クドゥ」などと呼ばれます。(「カル」は「黒」を意味。)
ややスモーキーな深い香ばしさと、しっかりビターな癖のある味わいが特徴で色濃いカレーに仕上がります。
英語で言うなら、「ダークローストカレーパウダー」。と言ったところでしょうか。
カラピンチャのレストランでは、自作した数種の「トゥナパハ」や、輸入販売しているルフヌ社の「トゥナハパ」を使い分け(時にミックスして)、カレーを作っています。
その自作のレシピは、スリランカでの料理修行時代や、その後の毎年の訪問の中で、様々な工場や家庭で教わったトゥナパハ作りをベースに随時、更新しています。
特に自作の「トゥナパハ」の中でも、代わりが効かないのが「カル・クドゥ」です。
この「カル・クドゥ」をメインにカレーを仕上げることもありますし、深みを出したいときに少量を加えたり、最後の煮込みのタイミングで少量を投入したりと、活用しています。
その僕達カラピンチャ製の「カル・クドゥ(ダークローストカレーパウダー)」。
様々なご協力をいただき、量産体制が整いまして、販売させていただくことになりました。
名付けて
『Kalu.(カルゥ)』
まっすぐ行きました。
オンラインストアの販売ページは以下アドレスから。
https://spice-karapincha.jp/?pid=130567535
それでは、材料を公開。
◎コリアンダー(モロッカン種)/コッタマッリ
◎クミン/スードゥル
◎フェンネル/マハドゥル
◎セイロンシナモン/クルンドゥ
◎カルダモン/エナサール
◎クローブ/カラーブ・ナティ
◎フェヌグリーク/ウルハール
◎マスタードシード/アバ
◎ナツメグ/サーディッカー
◎カレーリーフ/カラピンチャ
◎ムング豆/ムンアタ
◎ラトゥキャクル(赤米の一種)
(「/」の後はシンハラ語。リンクがあるものは、当店のオンラインストアで取り扱っています。
基本的に一般的な「バダプ・トゥナパハ(ローストカレーパウダー)』と近い内容ですが、
ユニークなのは、
ラトゥキャクル(赤米の一種)、ムング豆が入る点
カレーリーフ(カラピンチャ)は入れるが、パンダンリーフ(ランペ)は入れない点
ナツメグ(サーディッカー)は入れるが、メース(ワサーワーシー)は入れない点
また分量の面でも、意外にアレが多くて、けっこうアレは少なめ、など
僕達のコダワリが随所にあります。
そして、
スリランカの「トゥナパハ」を作る以上、
やっぱり原料となるスパイスもスリランカ産に。
特に譲れないのが、
◎コリアンダー(コッタマッリ)
「トゥナパハ」の材料の約半分を占める主成分。
しかしながら、このコリアンダーシード。
日本のスパイス店等で手に入れやすいインド産のものと、スリランカ産のものとでは、そもそも品種が異なります。
写真中心より左側のものが、スリランカ産のもの。モロッカン種というそうで、世界的にはこちらの方がポピュラーだそう。
右側がインド産のもの。インディアン種。
よく見ると、
モロッカン種(左)がまんまるの球状なのに対して、インディアン種(右)のものがややフットボール形状をしています。
どちらも、コリアンダーらしい柑橘類っぽい甘酸っぱい良い香りがするのですが、その香りが違う!
なんとも表現が難しく、オレンジとゆずの違いみたいな。余計分かりにくい。
インディアン種のコリアンダーでは、どうしてもスリランカの「トゥナパハ」の香りになってくれません。
『Kalu.(カルゥ)』は、もちろんルフヌ社から輸入したスリランカ産モロッカン種のコリアンダーを使用しています。
そして、シナモン。
スリランカでシナモンといえば、そう、
◎「セイロンシナモン」(クルンドゥ)。
ただこちらも、
日本でカレーに使われるスパイスとしてのシナモンは「カシア」の方がポピュラーです。(分類上はシナモンではないそうです。)
セイロンシナモンの特徴は、心地良い甘い香りと味わい。刺激はカシアに比べて弱く、良く言えば上品な感じ。僕の大好きなスパイスのひとつです。
今年(2018年)もスリランカでセイロンシナモンを探求。その様子は以下リンクのブログ記事から。
◎クルンドゥ探求その1。シナモン研修所。https://karapincha.jp/blog/?p=5424
◎クルンドゥ探求その2。職人技&大手メーカー。https://karapincha.jp/blog/?p=5455
もちろん、「トゥナパハ」には、この「セイロンシナモン」!
そして、
◎ラトゥキャクル(赤米の一種)
「混合スパイスであるトゥナパハにお米?」と意外に感じるかもしれませんが、
「バダプ・トゥナパハ(ローストカレーパウダー)」に少量のお米が入るのは、そこそこポピュラーな手法です。
ただよく使われるのは「スドゥキャクル」という白いお米。(「スドゥ」は「白」、「ラトゥ」は「赤」を意味。)
「ラトゥキャクル」が入るのは、なかなか珍しいです。
スリランカ南端の街マータラのスパイスグラインド工場「JAYAWICKRAMA GRINDINGS MILLS」で教えてもらいました。感謝!
※「赤米≠ラトゥキャクル」他の種類の赤米もスリランカにはたくさんあります。
写真:ジャヤウィクラマ社長。マータラにて。
ラトゥキャクル(赤米の一種)を入れる理由。
お米が持つ甘み、さらに焙煎されることによって生まれる芳ばしい香りです。特にマグネシウムやビタミンなど、多彩な成分を多く含有するラトゥキャクルをローストした香りはさらに芳醇で、食欲をそそります!
理由、もうひとつ。
少しのとろみ付けのためです。お米が持つデンプン質が、仕上がる料理に”ほんの少し”のとろみを与えます。ただし、”ほんの少し”。
それでは、
製造。
「バダプ・トゥナパハ(ローストカレーパウダー)」作りの基本的なセオリーは、
「焙煎」「混合」「粉砕」。
僕がスリランカで体験した作り方は、過去に何度かこのブログでも紹介しました。
以下2つの記事が分かりやすいのでご参照下さい。
◎トゥナパハを作る。https://karapincha.jp/blog/?p=695
◎スパイスのグラインド工場でトゥナパハ作り。https://karapincha.jp/blog/?p=5350
では『Kalu.(カルゥ)』の場合。
まず焙煎。
前記したスパイスをそれぞれ、煎っていきます。
基本的に、スパイスはそれぞれ香りを放つのに、火の通る温度や時間が異なるので、それぞれ別々に煎る必要があります。
しかし、ある程度、近い条件で焙煎が仕上がるものは、一緒に、もしくは時間差で加えながら煎っていきます。
香り深い「カル・クドゥ(ダークローストカレーパウダー)」として、仕上げるには、焦げる寸前まで徹底的にローストすることが重要です。
そのためには、火力、時間、そして見た目の状態と香りに、視覚、聴覚、嗅覚をフル起動して、混ぜ続ける&振り続けます。
この「焙煎」の作業こそが、品質を大きく左右する最大の要点。
苦労話や、分かったようなことを言うつもりはないですが、僕なりに自作トゥナパハに着手して約8年間、試行錯誤して現在。なかなかの納得のクオリティーです。(もちろんこれからも精進。)
そして、それぞれ焙煎したスパイスをしっかり冷ましてから、混合。
むらなく丁寧にミックス。
さあ、粉砕の作業。
いままでカラピンチャのレストランで使ってきた分は、家庭用の電動ミルを使用していましたが、
『Kalu.(カルゥ)』としての商品化に伴い、量産に対応できる業務用粉砕機を導入しました。
それにあたり、粉砕器メーカーさんに何度も訪れ、またカラピンチャにも来てもらって粉砕を繰り返し試みました。
粉砕のノウハウを伝授いただいたり、特別パーツを用意してもらったり、最終的には粉砕器を別の型番のものに交換してもらうなど、様々なわがままに付き合ってもらって、理想の粉末を量産できる粉砕器を手に入れることができました。
結果的に店での調理においても、より良いコンディションのものが使えることに。
本当にありがとうございました!
そして仕上がった
『Kalu.(カルゥ)』
強烈な深い香りを放っています。
粉砕による熱をしっかり冷まして、
100gずつを袋詰めして商品の完成。
パッケージ前面には、”Mfg.Date”=「製造日」も記載しています。
基本的に、製造はカラピンチャの定休日を利用して、朝に焙煎、昼に粉砕、夜に袋詰めを行いますので、製造日が焙煎日であり粉砕日ということです。
焙煎した時、そして粉砕した時が、もっとも香り高いです!
輸入されるトゥナパハは、どうしても日本に来くるまでに月日が流れてしまいます。
オンラインショップでも「製造日」は記載していますし、なるべく頻繁に製造しようと思っています。
新鮮な香りと味わいをお楽しみ下さい!
ただ、僕個人の意見ですが、少し月日が経ったものも、それはそれで悪くないです。
新鮮なトゥナパハは、個々のスパイスの主張が素晴らしい。
月日が経ったトゥナパハは、仕上がるカレーの香りと味わいに一定のまとまり、落ち着きが生まれる。
みたいな印象です。
カラピンチャのレストランでは、製造後、最低一週間置いた『Kalu.(カルゥ)』を使用して調理しています。
賞味期限は、あえて1年に。(ルフヌ社のものは2年)
もちろん品質管理は徹底していますが、
なるべく新鮮な香りを楽しんでもらいたいということ。
カラピンチャのレストランで、1年以上たった自作のトゥナパハを使ったことがないということ。
100gでの少量での販売。それをなるべく頻繁に製造していく予定ということ。
などが理由です。
(カラピンチャでは飲食業の営業許可とは別に、スパイスの加工、小分け、袋詰め等の作業にあたり、神戸市保健所に届けを出し、検査を受けた施設と設備で、製造を行っています。)
それでは、
是非、ビターで香ばしいカレー作りに、またいつものカレーの深みをつけるために、この『Kalu.(カルゥ)』をご活用下さい!!
スリランカ知人宅にて。カル・クドゥ(ダークローストカレーパウダー)を使用したポロス(若いジャックフーツ)のカレー。
※『Kalu.(カルゥ)』を使用した訳ではありません。
カレーを作る上での注意:
この『Kalu.(カルゥ)』も含めて、スリランカのトゥナパハ(カレーパウダー)は、日本国内で広く流通する一般的な「カレー粉」とは異なります。
スパイスはこれだけで、カレーが仕上がるというものではありません。
主に色味に作用するターメリックパウダー(粉末ウコン)や、主に辛みに作用するチリパウダー(粉末赤唐辛子)またはペッパーパウダー(粉末黒胡椒)が最低でも必要です。(量はお好みで。)
各種ホールスパイスも香りに奥行きを付けるために有効です。
『Kalu.(カルゥ)』を使用したカレー作りのレシピなども今後紹介できればと考えています。
正直、けっこう癖の強いトゥナパハです。でも、その癖が癖になり、楽しんでいただけると信じています。
カラピンチャ店舗とオンラインストア「スパイスカラピンチャ」で販売スタート。
どうぞ、宜しくお願いします★
<追記>
当店が製造販売する未焙煎のカレーパウダーAmu.「アム」については、以下リンクの記事から。
◎カレーパウダー『Amu.(アム)』(Basic / Unroasted)。発売。
スパイス通販サイト「スパイスカラピンチャ」の各商品ページに「賞味期限」を明記しました。
写真:「ローストカレーパウダー」の商品解説の一部分
もちろん商品そのものには従来から「賞味期限」は表記していましたが、ウェブでの買い物ではそれが確認できませんでした。
基本的にスパイスは、しっかりと乾燥しており、賞味期限は長いものがほとんどです。
しかしながら、各ご家庭での保存期間は、使用量や頻度によって様々だと思います。
僕(カラピンチャ店主)も、過去にスパイスや食材をインターネットで探していた時に、賞味期限が気になるということが多々ありました。
皆様により安心して利用していただけるよう、確かな情報を提供していきたいと思います!
表記に「(この賞味期限以降の商品が届く場合もあります。)」とあるのは、同一商品への注文が重なった場合、ウェブ上で表記されている「賞味期限」よりも新しいものが届く場合もあるという意味です。古いものが届くことはございません。
是非、スパイス選びの参考にご活用ください!
よろしくお願いします。
スパイスの保存に最適な容器「チャーミークリアー」の取扱いを開始します!
スパイスを販売しており、問い合わせで良くいただくのが、「スパイスの保存方法」についてです。
なるべく空気や湿気との接触を避けることが大切です。なおかつ調理の時に使いやすく、さらに種類が多いスパイスをコンパクトに収納できれば最高です。
僕がいつもオススメするのが、「チャーミークリアー」という食品保存用の容器です。
「チャーミークリアー」のええとこ。
まずその名の通り透明です。何が入っているのか一目瞭然。
上から見ても透明なので、引き出しや、ケースで収納しても、やっぱり一目瞭然。
そして、
スタッキングできるのが最大の魅力です。
円筒形状で、かつ縁が付いたフラットな蓋を持ち、安定感も抜群です。(カラピンチャの厨房では、4段まで積んでます。)
また、
軽くひねるだけで蓋の開閉が可能。
その蓋には、柔軟なパッキンが付いていて、密閉性能が高くスパイスの香りや鮮度も保持。
さらに、
口が広く、スパイスの取り出し、補充や、洗うのも楽々です。
パウダースパイスを使った調理の際は、スプーンで取り出すのがGoodです。
当店ではL2、L3、S3の3サイズ展開。
と、テレビショッピングのごとく、ええとこばっかりを紹介しましたが、
僕(カラピンチャ店主)自身、店を始める前から今まで、ずっと愛用しており、収まり良くて、素早く使える、これがないとまあまあ困る頼れる製品です。
ぜひ、スリランカ料理やスパイスを使った料理に取り組む皆様に使って欲しいです!
カラピンチャ店舗(神戸・王子公園)、及び通販サイト「スパイスカラピンチャ」での販売です。
チャーミークリアーの販売ページは以下リンクからどうぞ。
チャーミークリアー(スパイス保存容器)/スパイスカラピンチャ
どうぞよろしくお願いします★
<追記/2021.03.02>
チャーミークリアーのええとこを紹介する動画を作りました。是非ご覧ください。