スパイスのグラインド工場でトゥナパハ作り。


僕たちが毎回訪れる南端の街「マータラ」。

そして過去に2回、見学をさせてもらっているスパイスのグラインド工場「JAYAWICKRAMA GRIDINGS MILLS」にまた行って来ました。

001ムダラーリ 社長のジャヤウィクラマさん。
過去に、機械を使ったスパイスのグラインド方法(歯のサイズや回数など)やスパイスの乾かし方などの実演を見学させてもらい勉強させてもらいました。
過去の2回の訪問の記事は以下。
https://karapincha.jp/blog/?p=4449
https://karapincha.jp/blog/?p=2742

ただ、一番関心があった「バダプ・トゥナパハ」(ロースト・カレーパウダー)を作っているところを見学できていませんでした。
今回は、スリランカに来る前から、何度も連絡を入れて、調整してもらいこの「バダプ・トゥナパハ」作りを実演で教えていただけることになりました。
本当にありがとうございます!

僕は過去にも家庭や工場で何度もこのバダプ・トゥナパハ作りを経験していますが、面白いくらい様々な作り方があるので、何度見せてもらっても学ぶことばかりです。
ちなみに過去に親友マヒンダの実家でもあるスパイス工場で、トゥナパハ作りを体験した時の記事は以下。
https://karapincha.jp/blog/?p=695

でも、基本的な行程はどこでも同じ、
まずは、ホール状態のスパイスをそれぞれローストしていきます。
(それぞれのスパイスに火が通る温度や時間は異なるので)
そして、焙煎したスパイスを混ぜ合わせて丁寧に粉砕していくとう行程です。

まずは、
002コッタマッリ主成分であるコッタマッリ(コリアンダー)を焙煎。

003スードウルbスードゥル(クミン)、そしてマードゥル(フェンネル)。

003ラトゥキャクルこれは、ラトゥキャクルハール(赤米)。
米をいれるレシピは何度かみたことがありますが、さすがマータラ。赤米!

004いろいろ少量しか使わないスパイスを時間差で鍋にいれながら、合わせて焙煎。
クルンドゥ(セイロンシナモン)、カラーブナティ(クローブ)、エナサール(カルダモン)。
そして珍しいところでイングル(ショウガ)、さらには初めてのサーディッカー(ナツメグ)。
005いろいろ2

それから、
006カラピンチャカラピンチャ(カレーリーフ)
こちらでは、ランペ(パンダンリーフ)は入れません。

他にもいくつかのスパイス等が入るのですが、公開するのはこのくらいにしておきます。スパイス工場にとってレシピはとても大切なものなので。
ただ僕が感じるのは、レシピよりも、火の強さ(温度)や時間、そして自分の理想の仕上がりをしっかり想定して、そこに持って行くためのトライ&エラーの繰り返しだと思います。
そして何よりもまず、良質のスパイスを選ぶこと、これが重要です。

 

そして、
焙煎したスパイスを混ぜ合わせ、粉砕作業へ。
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刃を変えながら、綺麗な粉末にするため何度もグラインドを繰り返します。
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そして、バダプ・トゥナパハの完成です!

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めちゃめちゃ良い香り!!!

カラピンチャで輸入しているルフヌフーズのものとも、僕が自作するものとも違う香り。早速、これを使ってカレーを作りたい。
またこれを参考に、自作のトゥナパハにも磨きをかけたい!

本当にいつもいつもありがとうございます★

MUSICA TEAの3品番。販売します。

2017年は、スリランカ茶業150周年ということで、ムジカティーさんの記念紅茶缶「セレブレーションブレンド」が発売されました。
カラピンチャでも、店舗及び通販サイトで販売してきました。
おかげさまでたくさんのお客様にお求めいただきました。ありがとうございました。

そして、来る2018年に先駆けた新たな展開として、
ムジカティーさんが扱うスリランカ産茶葉の中から、3品番をセレクトし、販売させていただきます。

それではひとつずつ紹介します。

◎プライド・オブ・スリランカ
PRIDE_OF_SRILANKAPRIDE_leaf01sミディアム・グロウン(標高670-1300mで栽培)。明るく香り高いハイ・グロウンと、色濃くコクのあるロウ・グロウンの中間的な特徴を持ちます。
BOPF/ブロークン・オレンジ・ペコー・ファニングス。
かなり細かく仕上げられており、しっかりとした味と香りを持ちます。
ミルクティー(シンハラ語:キリテー)向けです。
砂糖を多めに入れて甘く仕上げることで、まさにスリランカで良く飲まれている風合いに仕上がります。

◎ヌワラエリヤ

NUWARAELIYANUWARAE_leaf01sスリランカで最も標高の高い紅茶の産地ヌワラエリヤ。
ハイ・グロウン(標高1300m以上での栽培)。
BOP/ブロークン・オレンジ・ペコーです。
明るいオレンジな水色で、程よく刺激的な香りと、ほのかな渋み、そしてやや緑茶に近い風味を持ちます。
ストレートティー(シンハラ語:プレーンテー)がおすすめです。
僕達がヌワラエリヤの紅茶工場等を訪れた時の様子は以下から。
ヌワラエリア。その1。紅茶。
(※販売商品の製造風景ではありません。)

◎サバラガムワ
SABARAGAMUWASABARA_leaf01s過去はさらに南に位置するルフナと言う産地に含まれていましたが、特徴の違いから独立した産地として名がつきました。
そのため知名度こそまだ低いですが、近年人気が高まってます。
ロウ・グロウン(標高670m以下での栽培)に分類され、標高300-400mで栽培されています。
BOP/ブロークン・オレンジ・ペコー。
ダークな水色で、甘い香りと程よい渋みと苦味を持ちます。
ミルクティーがおすすめです。
カラピンチャで提供しているキリテー(ミルクティー)は、この茶葉を使用しています。

MUJICA_CEYLON_TEAいずれも80グラム入りの円筒缶。
そのまま保存でき、使いきりやすい量です。
ムジカティーさんがカラピンチャでの展開のために特別仕様で用意してくれました。ありがとうございます!!

店頭および通販サイト「スパイスからピンチャ」での販売です。
セイロンティーの販売ページは以下です。
◎スパイスカラピンチャ/紅茶(セイロンティー)

スリランカ料理やカレーの後に
仕事の合間のブレイクタイムに
美味しいデザートと一緒に

いつもの日常にセイロンティーを。

どうぞよろしくお願いします。

labookellieで紅茶写真:ヌワラエリヤの茶園でいただいた紅茶。(2017年2月)

各商品ページに「賞味期限」を明記。

スパイス通販サイト「スパイスカラピンチャ」の各商品ページに「賞味期限」を明記しました。

shoumikigen05写真:「ローストカレーパウダー」の商品解説の一部分

もちろん商品そのものには従来から「賞味期限」は表記していましたが、ウェブでの買い物ではそれが確認できませんでした。

基本的にスパイスは、しっかりと乾燥しており、賞味期限は長いものがほとんどです。
しかしながら、各ご家庭での保存期間は、使用量や頻度によって様々だと思います。
僕(カラピンチャ店主)も、過去にスパイスや食材をインターネットで探していた時に、賞味期限が気になるということが多々ありました。

皆様により安心して利用していただけるよう、確かな情報を提供していきたいと思います!

表記に「(この賞味期限以降の商品が届く場合もあります。)」とあるのは、同一商品への注文が重なった場合、ウェブ上で表記されている「賞味期限」よりも新しいものが届く場合もあるという意味です。古いものが届くことはございません。

是非、スパイス選びの参考にご活用ください!
よろしくお願いします。

「スリランカスパイス カラピンチャ」
https://spice-karapincha.jps-サイトバナー

マータラにて。スパイスのグライド工場へ。

2017夏。
今年2度目のスリランカ。
まず最初に訪れたのは、南端の街、マータラ。
毎度、お世話になりまくりの友人ジャヤさんのところです。

そして、
今回も、ジャヤさんの家からすぐのスパイスのグラインド工場「JAYAWICKRAMA GRINDINGS MILLS」へ。
(前回訪問時のブログ記事はこちら。)
スパイス工場ガムミリス(黒胡椒)をグラインド中のニシャンタ社長。
前回に引き続き、マシンを使ったスパイスの挽き方を、より詳しく丁寧に教えていただきました。

赤唐辛子グラインド赤唐辛子の粉末をグラインド。

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僕も挑戦。
飛び舞うチリに、目、鼻、ズルズル。(photo : Masaki)

ミリスクドゥ粗く挽けばキャーリミリス(粗挽き赤唐辛子)。
さらに細かく挽けば写真のミリスクドゥ(粉末赤唐辛子)。

主に辛みを担うスパイス、赤唐辛子ですが、
スリランカ料理では、ホールのままのもの、キャーリミリス、ミリスクドゥを料理やタイミングにあわせて使い分けます。

ガムミリス

これは、ガムミリス(黒胡椒)のホールのもの。

グラインドしたら、ふるいにかけます。
ガムミリスクドゥふるいで落ちたクドゥ(細かいの)は、煮込み系の料理に。
ふるいに残ったキャーリ(粗いの)は、炒め料理やカトゥレットの具材用になどと使い分けます。

 

カハ

これはカハ(ターメリック)。ウコンです。

カハ何度も機械を通し、かなり細かく仕上げていきます。

アバクドゥこれはアバ(マスタードシード)を粗く挽いたもの。
ウィナーキリ(ココナッツ酢)と合わせて、マスタードペーストに。
シンハラアッチャール(伝統的な漬け物)にも欠かせません。

他にも様々なスパイスの挽き方を教えてもらいました。
SL028スパイスそれぞれの特性に合わせて、歯、回数、スピードなどを変えて仕上げていきます。(photo : Masaki)

トゥナパハ(カレーパウダー)やマスカリクドゥ(肉用のカレーパウダー)のレシピなども教えていただきました。
意外なものが含まれていたり、ちょっとした焙煎のコツなど、早く試してみたいことがたくさん。
とても勉強になります。本当にありがとうございます!!
ゴラカの実グライド工場のすぐそばになっていたゴラカ。
生のはこんな綺麗な色しています。(photo : Masaki)

 

 

そして、
ジャヤさんの家に滞在中、
奥さんのクムドゥさんがいつもながら美味しいご飯をたくさん作ってくれました。
クムドゥさん数年前までは、薪で調理してましたが、今はガスの調理台。

IMG_9036パリップ(レンズ豆)のカレーとアルケセル(調理用バナナ)のカレーの下準備。

ククルマスククルマス(チキン)のカレーを煮込み中。

マータラでの昼ご飯

ご飯は南部で良く栽培され消費される赤米、ラトゥキャクル。

赤インディアーッパ
インディアーッパも赤!

R0130295やっぱりマータラ。魚が辛くてウマイ!バラヤ(鰹)。photo by Masaki.

パトーラ手前のパトーラ(ヘビウリ)とパリップ(レンズ豆)のココナッツミルク煮込みが、優しくて全体を調和。

パーン

ある日の朝ご飯。
パリップホディ(汁気の強いレンズ豆のカレー)に、パーンをしっかりしみ込ませて。食後はパンケーク(写真奥)。
ビッタラ玉子と玉ねぎとハールマッソー(干し小魚)の炒め物が、うまい!
オムレットオムレット。ガムミリス(黒胡椒)がバッチリ。

今回も、めちゃくちゃ美味しい食事をたくさんいただきました。
最高に幸せです!

 

その他の
マータラでの写真。
IMG_9018ジャヤさんの家はカデー(商店)。いつもお客さんがいっぱい。

IMG_8944キリテー。

でんでん虫?

IMG_9009田んぼばっかりのとこに建設中の高速道路。カタラガマまで伸びるそう。

SLEEPINGCATSleeping Cat.

ミーキリ食後のキリパニ。
ミーキリ(水牛のヨーグルト)に、キトゥルパニ(孔雀椰子の花蜜)をかけて。

lighthousegalleちょっとガッラにお出かけ。

threepoles広場に並んだ三本の棒。スリランカに良くある風景です。
なんの棒か分かりますか?

そう。国民的スポーツのアレのアレです。

IMG_9046クルンバ!
タンビリ(キングココナッツ)じゃくて、若いココナッツの実。中の水分をグビグビ一気飲み。

Jayaさんの家族ジャヤさんの奥さんクムドゥさん。長女のラクナディ。次女のソナディ。長男のアケーン。(photo : Masaki)

いつもありがとうございます★

LOVE SPICE 2

水野仁輔さん(AIRSPICE)が手がけるスパイスマガジン「ラブスパイス」の第2号が届きました。

lovespice2毎号、一人のゲストとのスパイスにまつわる対談を掲載。
今回のゲストは嬉し、恥ずかし、カラピンチャ店主の僕です。
スリランカのスパイスについて、僕が分かること、思うことを水野さんにええ感じに引き出してもらいました。感謝!

良ければ、カラピンチャにご来店の際にお持ち帰り下さい。
宜しくお願いします。

 

写真/ラブスパイス2号と作りたてのローストカレーパウダーと若いカラピンチャ(カレーリーフ)。