ククルマス(チキン)のカレー。

ククルマス(チキン)のカレー。

シンハラ語の「ククラ」は日本語で「鶏」。「マス」は「肉」
なので「ククルマス」=「鶏肉」。
ククルマスのカレーはスリランカでも定番。日本でもポピュラーなので、カラピンチャにとっても外せないマストアイテム。

色んなククルマスカレーを学んで、作ってきたつもりですが、いざ自分がお客様に提供する立場にたった時、どんなククルマスカレーで行くかは悩ましいところ。

今回のスリランカ修行で、カラピンチャで提供するククルマスカレーを決定するのが大きな課題のひとつ。そのためには色んなククルマスカレーを学ぶべき。

ティッサ食堂ではカレー担当の「パーライヤー」にくっついてカレーを学んでいます。ククルマスもピカイチ★
でも今回は、いつもは食堂でロティ各種の製作を僕に丁寧に教えてくれる「ティキライヤー」を家に招いて、ククルマスのカレーを教えてもらうことに。
※「パールアイヤー」の本当の名前は「パーラ」。「ティキライヤー」の本当の名前は「ティキラ」。いずれも名前に「アイヤー」=「兄さん」を付けることで、年上の男性を慕う呼び方。「〇〇にいやん」みたいで、なんか吉本の芸人みたい。

ティキライヤー↓↓↓


そう、シェフが変われば、調理法、味、見た目も大きく変わってきます。
このティキライヤー。ティッサ食堂に来る前はコロンボの「シリマヨラフットキャビン」(知らないけど)という厨房に50名ものスタッフがいる大きなホテルで、11年間各種カレーを作るシェフを勤めた強者でした。

近所で鶏肉を丸々1匹分買って我家でククルマスレクチャーがスタート。

製作フローの一部を紹介。

ミリスクドゥ(レッドペッパー)他のスパイスをローストする作業。味をビターに。色を濃く。

カラピンチャ&ランペを含む各ホール系スパイスをココナッツオイルで一気に加熱。

ククルマス+パウダー系スパイスを投入!

ゴラカ(酸味の強い果実を乾燥させたもの。ふやかして使う)をミリスガラ(石で出来たすり潰すための道具)で潰す作業。

水分を飛ばすように煮込む煮込む。


YES!できあがり★


パリップ(レンズ豆)と一緒に頂きます!製作途中の香りですでにヤラれてましたが、食べてもやっぱり、ぎゃふん。
「ホンマに美味しい。」
深みのある辛さと旨味でどんどん食が進みます。無言で同量をオカワリ。

険しいククルマスカレー開発の道を一歩前進。
ティキライヤー。ボホーマイストゥティ(大感謝)★

他の食堂でランチ。

別の食堂のカレーを食べることも大切な勉強。休憩時間を利用して訪れたのは「THIRST AID STATION」。


比較的高級なお店で、海外からの観光客も良く立ち寄るらしい。
覗かせてもらった厨房はこんな感じ↓↓↓
ディナーの仕込みとパティス(ジャガイモや魚のパイ皮包み)製作中。

そして、470ルピー(約315円)のランチビュッフェを頂きました!
※「安いやん!」と思われるかも知れませんが、食の物価が凄く低いスリランカではいい値段。大衆食堂での相場は150ルピーくらい。

ビュッフの内容:

カレー各種(左から):ラーブ(大根)、ボンチ(インゲン)、パリップ(レンズ豆)、ククルマス(鶏肉)
左から、パパダン、ゴトゥコラサンボーラ、サラーダヌードルス(米粉の麺を薄味で炒めたもの。カレーと一緒に食べる。)

ご飯は2種類:白いキャクルハールと赤いキャクルハール(写真なし)フライドライスもあり。

んー。いい感じ。

こんな感じで盛りつけてみました。

印象的なのはボンチ(インゲン)のカレー。ココナッツミルクで煮込まれているのですが、クルンドゥ(シナモン)がバチっと効いてる!凄く効いてる!んで美味しい。
パリップは思いのほか薄味で脇役に徹している感じ。ククルマス(チキン)は程よいビターさで◎。外国人を意識してか全体的にミリス(唐辛子)の量は控えめで辛さをセーブ。

なーんて、偉そうに評価なんてしていますが、めちゃくちゃ美味しかったー!
やっぱり、お店によって&シェフによって、味や見た目、調理方法が大きくことなります。
これはスリランカ料理に関わらず、どんな料理にも言えること。
自分の中でこれだと思える味の探求。
まだまだ先は長そうです。
たくさん色んなところの色んなカレーを食べて、学んで!
Keep on!

ターッタの紅茶畑へ。

1月2日。食堂はお休み。朝の5時からアンマー(お母さん)と朝ご飯を作った後は、ターッタ(お父さん)とお出かけ。
目指すは家から少し離れたところにあるターッタのテーワッタ(「テー」=「紅茶」、「ワッタ」=「畑」)。

田舎道をボロボロのバスに揺られながら、山道をあがっていきます。

テーワッタに到着です。
そう!スリランカといえば紅茶の国。

セイロンティーのセイロンはスリランカの昔の国名。

ターッタと一緒にテーコラ(「コラ」=「葉」)をどんどん摘んでいきます。

でも摘むのは本当に若い葉っぱだけ。

写真真ん中の葉は「ファースト」で最高に美味しい。続いて左が「セカンド」、右が「サード」の品質の順番。

ターッタの畑には、他にも色んなスパイスや野菜、果物、ゴムの木などがたくさん。
「コヒラ」というスリランカならでは野菜も。

茎のトゲトゲをナイフで落として、

落ちているプアの木の葉っぱで包んで持って帰ります。

帰りはペタペタ歩いて。

そして、
家に帰ると収穫したテーコラ(茶葉)を軽く約3時間くらい干して。
その後、木臼に入れて

これでもか!というくらい細かく細かく潰します。
結構大変。。。
そして、細かくなった茶葉を固めて、

後は新聞紙に包んで、翌朝干します。飲めるのは2日後。
んー。楽しみ★

そうそう、今日畑でとってきたコヒラは削って、ココナッツやタマネギと一緒に「コヒラサンボーラ」に。


ハールマッソーホディー(小魚のカレー)とアラバトゥマ(じゃがいもの炒め物)と一緒に美味しく頂きました。感謝。
ラサイ(美味しい)!&グナイ(身体にいい)!

お正月はキリバト。

明けましておめでとうございます!
スバ アルット アウルッダ ウェーワー!

今年はスリランカで新年を迎えるになりました。
でも、スリランカは旧正月がメインなので、祝い事大好きのわりに地味。

僕が働く食堂は大晦日も夜の10時までの営業。その後はみんなで大掃除。

そして、行く年、来る年新年を祝う簡単な儀式。(ココナッツミルクを沸騰させる)

その後は屋上で食堂のスタッフだけでの宴。(僕は飲めないのですが宴は好き)飲んで、歌って、踊って。(Too Much 男臭い.)くたびれて。

そして翌朝。食堂は休日ですが朝から店を明け、キリバト(白くて四角いの)を無料でふるまいます。他にもウェリタラパやキャウンという甘ーいお菓子、バナナ等。

↑食堂にて。
このスタイル、色んな場所や家庭でのお祝いの定番。


↑近所の銀行にて。


↑我が家にて。

キリバトとは、
キリ=ミルク、バト=ご飯、その名の通りお米をココナッツオイルで炊く料理。
お家版写真をご覧あれ。
ココナッツミルクで炊いたご飯(塩も入る)をバナナの皮に広げて。

ご飯を寄せ集めてココナッツミルクをぬりぬり。
?奇麗に切り分ければ出来上がり!

レヘシイ!(簡単!)
味は変なミルク臭さはなく、ほのかに塩味&甘味が効いてアッサリ。
ルヌミリスなどの辛いものとご一緒に!

元旦の午後はお家でメロウに過ごしています。

2012年。カラピンチャをオープンする大切な年。前向きな気持ちと直感重視で一歩一歩。
今年もよろしくお願いします★

カラピンチャー!どこ行くねん?

未来のスリランカカレー店の名前「カラピンチャ」。響きも良くってお気に入り。
カラピンチャとはスリランカ料理に欠かせないスパイスで、食欲をそそる凄くいい香りを放つ葉っぱ(英名:カレーリーフ)。

ここスリランカでは、フレッシュ(生)の状態でいろんな料理に使用します。
例えばね。
キリホディ製作中(家)
ロールスの具材製作中(家)

キャキリのカレー製作中(食堂)
ククルマス(チキン)のカレー製作中(食堂)

アンブルティヤル製作中(食堂)
いずれもカラピンチャがGood Job!
「スーワンダイ!」=「いい香り!」な料理に仕上がっていきます!
ちなみに今日のまかないで食べたのはこんな感じ↓↓↓
カラピンチャの葉っぱがしっかり。

写真のように僕が働くティッサ食堂でも、ほとんどの料理でふんだんにカラピンチャを使います!
↑↑↑この量のカラピンチャが二日でなくなります!

そんなカラピンチャの木はスリランカでは至る所に生えています。
調理場でカラピンチャが足らなくなったら、近所のカラピンチャの木に社長のティッサさんが、自ら登って収穫。

またキッチンの裏にもかわいいカラピンチャ達。


ハードワークで滅入りそうになっても、サンサンと太陽を浴びて一生懸命育つこの子達にいつも励まされます。

それから&ちなみに
僕が暮らすキャーガッラのバッラパーナの街を歩いていると、
「カラピンチャー!コヘダヤンネ?」(カラピンチャー!どこ行くねん?)
と色んな人が声をかけてくれます。
すっかり僕のニックネームになってしまいました。
うれしい。