スパイス紹介:フェヌグリーク(ウルハール)

【スパイス紹介】

フェヌグリーク シード

フェヌグリーク

英記:Fenugreek Seeds
シンハラ語:උළු හාල් ウルハール
和名:葫蘆巴(ころは)

加熱されることで、メイプルシロップのような甘い香りを放ちます。
カレーを作るときには、ホール状のままスターターとして良く用いられます。
当店でもカレー作りの一番はじめに、油でフェヌグリークシードマスタードシード(アバ)を一緒に油で炒めて、香りを放ち出したタイミングで、タマネギやニンニクなどを加えていきます。
ただフェヌグリークシードマスタードシードでは、香り放つ温度に差があるので、事前にフェヌグリークシードを乾煎りして保存しています。
またこうすることで、フェヌグリークが持つ強い苦味もやや抑えることができます。
スリランカで学んだ良くある手法で、カレーリーフ(カラピンチャ)と一緒にローストすることで、かすかな爽やかさもプラス。
必須な手法ではありません。あくまでひとつのテクニックです。
もちろんカレーリーフがなくても大丈夫。

その乾煎りのシーンを撮影してみました。(一部)

店舗用で量が多くてすいません。中火くらいで焦がさないようにパンを振りながら焙煎。

焙煎したフェヌグリーク
乾煎り後は、熱を十分に冷まして密閉性の高い容器で保存して、都度必要量を使用します。

焙煎したフェヌグリーク容器保存

(容器は、お気に入りの「チャーミークリアー」。)

カレー作り、スリランカ料理に関心がある皆様の参考になれば幸いです。

スリランカ産のフェヌグリークは、カラピンチャ店舗やオンラインストアでも購入可能。

【製品ページ】
https://spice-karapincha.jp/?pid=101424613

【スパイスカラピンチャトップページ】
https://spice-karapincha.jp

よろしくお願いします★

スリランカ産「クローブ」取扱開始。

スリランカ産のクローブの取扱を開始ます。
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数あるスパイスの中でも、力強く印象的な香りを発する「クローブ」。
 花のつぼみを乾燥させたもので、爽快さと渋みを持ち合わせ、苦味もあります。
clove02
スリランカでは、カレーも含む煮込み料理に少量を加えるのが一般的な使い方です。
スリランカのカレーパウダー「トゥナパハ」の材料に使われることも多いです。
お菓子作りや防腐剤としても使われます。
シンハラ語では「カラーブ・ナティ/කරාබු නැටි」。
「カラーブ」はピアスや耳飾りも意味します。
 
現在、神戸のカラピンチャの店舗は9/7(金)まで休業中ですが、オンラインストア「スパイスカラピンチャ」は通常通り営業中です。
どうぞよろしくお願いします。

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カレーパウダー『Amu.(アム)』(Basic / Unroasted)。発売。

とてもシンプルな。

カレーパウダー『Amu.(アム)』 (Basic / Unroasted)
.
発売します!

今年(2018)の4月に発売したダークローストカレーパウダー『Kalu.(カルゥ)』に引き続き、当店で製造するカレーパウダーです。

トゥナパハ

スリランカの混合スパイス「トゥナパハ」。正式には「トゥナパハ・クドゥ」(「クドゥ」は「粉」を意味。)
中でも未焙煎仕様のものは「アム・トゥナパハ」と言い、主に野菜のカレーにココナッツミルクと合わせて使われることが一般的です。

スリランカにおける「アム・トゥナパハ」のレシピは様々です。
元来、「トゥナ」=「3」、「パハ」=「5」と言う名前が示すように、「アム・トゥナパハ」に使われるスパイスの種類は限定的でした。

しかし近年では、より簡単で便利に使えるように、様々な材料が入った市販の「トゥナパハ」が増えました。
当店が輸入販売しているRUHUNU FOODSの「カレーパウダー」にも12種類の材料が使われています。
おかげで、芳醇でしっかりした香りと味わいを料理に与えることができます。
しかしながら、その分、料理全体がその風味に強く引っ張られる傾向があります。

その流れに反して、
当商品「カレーパウダー『Amu.(アム)』は、昔ながらのスタイルで、最小限のスパイス数で仕上げています。

トゥナパハ材料コリアンダー(コッタマッリ)
クミン(スードゥル)
フェンネル(マードゥル)
セイロンシナモン(クルンドゥ)
以上、4種のみです。
当店のオンラインストアでも取り扱っています。

料理の基礎に欲しい香りを、くっきりと持っています。
(一般的に「カレー粉」で連想されるものとは異なる香りだと思います。)

ベーシックに留めることで、素材の持つ味わいや香りを邪魔せず引き立てます。

さらに、
他のスパイスと組み合わせることで、調理する自由度も高まります。
例えば、
フェヌグリーク(ウルハール)マスタード(アバ)クローブ(カラーブ・ナティ)カルダモン(エナサール)といったホールスパイスを、はっきりと使い分けることで、各料理の風味の方向性に大きな変化をつけることが出来ます!
もちろん、
ホールスパイスも一切使わず、少量のターメリックパウダー(カハクドゥ)チリパウダー(ミリスクドゥ)、そしてココナッツミルクを合わせて、シンプルに仕上げるカレーも美味しいです。

野菜や豆を素材とするカレーや料理がお勧めです。

Amu004比較写真『Amu.(アム)』RUHUNU FOODSのカレーパウダーの見た目の比較。

 

(以下の記述は、前回の『Kalu.(カルゥ)』の記事と重複する内容が多いです。)

 

原料となるスパイスはスリランカ産です。
特にコリアンダーとセイロンシナモンは譲れません。

まずはコリアンダー(コッタマッリ)
コリアンダー写真中心より左側のものがスリランカ産のもの。モロッカン種というそうで、世界的にはこちらの方がポピュラーだそう。
右側がインド産のもの。インディアン種。
よく見ると、
モロッカン種(左)がまんまるの球状なのに対して、インディアン種(右)のものがややフットボール形状をしています。
どちらも、コリアンダーらしい柑橘類っぽい甘酸っぱい良い香りがするのですが、その香りが違う!
なんとも表現が難しく、オレンジとゆずの違いみたいな。余計分かりにくい。
インディアン種のコリアンダーでは、どうしてもスリランカの「トゥナパハ」の香りになってくれません。
『Amu.(アム)』は、もちろんRUHUNU FOODSから輸入したスリランカ産モロッカン種のコリアンダーを使用しています。

そして
セイロンシナモン(クルンドゥ)
セイロンシナモン

こちらも、
日本でカレーに使われるスパイスとしてのシナモンは「カシア」の方がポピュラーです。(分類上はシナモンではないそうです。)
セイロンシナモンの特徴は、心地良い甘い香りと味わい。刺激はカシアに比べて弱く、良く言えば上品な感じ。僕の大好きなスパイスのひとつです。

今年(2018年)もスリランカでセイロンシナモンを探求。その様子は以下リンクのブログ記事から。
◎クルンドゥ探求その1。シナモン研修所。https://karapincha.jp/blog/?p=5424
◎クルンドゥ探求その2。職人技&大手メーカー。https://karapincha.jp/blog/?p=5455
もちろん、「トゥナパハ」には、この「セイロンシナモン」!

 

この4種のスパイスを僕たちが考える黄金比で調合し、導入した粉砕機で綺麗なパウダー状に仕上げています。

カレーパウダー

商品パッケージ全面には、「製造日」を「Mfg. Date」として記しています。
基本的に粉砕した日に袋詰めまでを完了するので、「製造日」=「粉砕日」ということです。

輸入されるトゥナパハは、日本に来るのにどうしても月日が流れてしまいます。
当店で製造する『Amu.(アム)』は、なるべく量を分けて頻度を上げて、製造することで、より新鮮なものをお届けしたいと思っています。

ただ、僕個人の意見ですが、少し月日が経ったものも、それはそれで悪くないです。
新鮮なトゥナパハは、個々のスパイスの主張が素晴らしい。
月日が経ったトゥナパハは、仕上がるカレーの香りと味わいに一定のまとまり、落ち着きが生まれる。
みたいな印象です。
カラピンチャのレストランでは、製造後、最低2週間置いた『Amu.(アム)』を使用して調理しています。

賞味期限は、あえて1年間に。(RUHUNU FOODSのものは2年間)
もちろん品質管理は徹底していますが、
なるべく新鮮な香りを楽しんでもらいたいということ。
カラピンチャのレストランで、1年以上たった自作のトゥナパハを使ったことがないということ。
100gでの少量での販売。それをなるべく頻繁に製造していく予定ということ。
などが理由です。

食品製造業届書03

(当店では飲食業の営業許可とは別に、スパイスの加工、小分け、袋詰め等の作業にあたり、神戸市保健所に届けを出し、検査を受けた施設と設備で、製造を行っています。)

 

カレーを作る上での注意:
この『Amu.(アム)』も含めて、スリランカのトゥナパハ(カレーパウダー)は、日本国内で広く流通する一般的な「カレー粉」とは異なります。
スパイスはこれだけで、カレーが仕上がるというものではありません。
主に色味に作用するターメリックパウダー(粉末ウコン)や、主に辛みに作用するチリパウダー(粉末赤唐辛子)またはペッパーパウダー(粉末黒胡椒)が最低でも必要です。(量はお好みで。)
各種ホールスパイスも香りに奥行きを付けるために有効です。

 

是非、カレーパウダー『Amu.(アム)』を活用して、ベーシックなカレー、もしくは個性を発揮したカレー作りに挑戦してみてください!
一見、上級者向けのようなトゥナパハですが、使い出すと、どんどん楽しくなります★

カラピンチャ店舗とオンラインストア「スパイスカラピンチャ」で販売スタート。

スパイスカラピンチャどうぞ宜しくお願いします。

<追記>
当店が製造販売する焙煎仕様の「ダークローストカレーパウダーKalu.『カルゥ』」については、以下リンクの記事から。
◎ダークローストカレーパウダー『Kalu.(カルゥ)』発売。

 

ココナッツウォータービネガー。販売開始。

スリランカで酢といえば、ココナッツ酢。様々なスリランカ料理で使用されます。

この度カラピンチャでは、スリランカ産の「ココナッツウォータービネガー」を販売開始します!

ココナッツビネガーココナッツの実に含まれるココナッツウォーターを醸造させた酢。

程よい香りと酸味を持ち合わせ、アッチャール(漬物)作りや、ワンバトゥ・モージュ(ナスの料理)他、様々なスリランカ料理への風味付けに使用されます。
ココナッツビネガー乳白色をしています。

シンハラアッチャールカラピンチャのレストランで提供している「シンハラ・アッチャール」。
青パパイヤ、青唐辛子、小さい赤タマネギ、ニンジンなどを、すり潰したマスッタードシード、そしてたっぷりの「ココナッツウォータービネガー」で漬け込んで仕上げます。
またカレーの仕上げに、隠し味程度に少量を加えると、そのマイルドな酸味が味の奥行きを深めてくれます。
もちろんその味わいは、スリランカ以外の料理でも活躍します!

一般的に「ココナッツ・ビネガー(ココナッツ酢)」と呼ばれるものには大きく2つ「ココナッツ・ウォーター・ビネガー」と呼ばれるものと「ココナッツ・トディー・ビネガー」とがあります。
当商品はココナッツの実に含まれるココナッツウォーターを原料とする「ココナッツ・ウォーター・ビネガー」です。

RUHUNU FOODSブランドの製品ですが、酢酸菌を栽培する優れた技術を持つ1896年創業のココナッツビネガーメーカーであるC.D. De Fonseka & Sons社が製造を担っています。

まずは、カラピンチャ店舗とオンラインストア「スパイスカラピンチャ」で販売開始します。

スパイスカラピンチャ
どうぞよろしくお願いします★

大阪・谷六「スパイス堂」祝開店!

大阪は谷町六丁目、空掘商店街の少し北側に「スパイス堂」と言う南アジア各国のスパイスや食材を取り扱うお店が本日(2018.6.28)オープンします!

スパイス堂店正面には、各国の文字で、「スパイス店」と記載。
(All photos by スパイス堂)

この「スパイス堂」。そのすぐ近くにあるネパール料理店「ダルバート食堂」の遼くんがオーナーです。

遼くんとは、「ゼロワンカレー」のまるちゃんと一緒に「風だ!(仮)」というチームで、一緒にイベントをやったり、ネパール、南インド、スリランカを旅したりと、国は違えど、遠く離れて外国の料理に取り組む者として、仲良くしています。
ネパールへの熱い思いや、そのアプローチは、いつも刺激を与えてくれます。そして、彼の作るダルバートがめっちゃ美味しい!

彼が前々から思っていたアイデアのひとつを形にしたのが、この「スパイス堂」
ネパールだけでなく、インドやバングラディッシュ、タイ、そしてスリランカ、様々な国のスパイスや食材を個人向けに販売するお店です。

各国ならではのスパイスがたくさん並ぶ魅力的な商品群。
個人がちょうど買いやすい内容量と価格。
そして面白いのが、同じスパイスでも各国産のものを取り揃えているところ。産地で香りや風味が異なるからです。
ここまで掘り下げたスパイス店っていうのは、なかなかないのでは。

嬉しいことに、この「スパイス堂」に並ぶスリランカ産のスパイスは、僕達「カラピンチャ」が輸入及び製造しているものを採用していただきました。感謝★

IMG_1936

スリランカ産スパイスコーナー。スパイスの説明書きもしっかり。

今までは、神戸の店舗と、オンラインショップ「スパイスカラピンチャ」での販売。それと、一部関東エリアの小売店様数店で数品番を販売していいただいていましたが、この度、「スパイス堂」でほぼ全種類に近いラインナップを販売開始します。

簡単にスリランカカレーが作れる「スリランカ スパイスセット」も揃っています。
実際に手にとって、また他国のものと比べて、楽しんでいただけると思います。
是非ご利用ください!

魅力的な店内の写真を少し、
IMG_1931インド産スパイスコーナー

IMG_1930さすがの豆ラインナップ!

スパイス堂店内入ってすぐのエリア。

なんと、この奥のエリアには「スパイス堂」で取り扱うスパイスを使ったカレーや料理を楽しめるレストランも出来る予定とのこと。
僕がスリランカ産の各スパイスを焙煎して作ったトゥナパハ(カレーパウダー)「Kalu.(カルゥ)」を使って、遼くんが独自の解釈で作ったカレーなんかが出てきたりしたら、めっちゃ面白そう!

これからも目が離せません。

 

「スパイス堂」の詳細 (2018.6.28現在)
住所:大阪市中央区谷町6丁目13-6
営業時間:11:30 – 20:00
定休日:火曜日+不定休
電話:06-7508-1695(近日開通予定)

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