インディアーッパ!すごく美味しい。でも。

スリランカ朝食の定番のひとつ「インディアーッパ!」。

米粉を捏ねて→麺状に絞り出して→蒸したもので、
汁気のあるカレーと食べると美味しい。


今いるマータラの家のすぐ近所には、インディアーッパのオバチャンがいます。
前にクルンドゥのオッチャンを紹介しましたが、その奥さんのチャンダさんです。

毎朝4時から自宅で大量のインディアーッパを作り、この街の食堂や売店に販売しています。毎日1000個以上作ります。(上の写真で13個分。)

?スリランカ南部では赤いお米(ラトゥ・キャクルハール)を使った赤いインディアーッパがポピュラー↓↓↓
※ラトゥ・キャクルハールのインディーアーッパ150個。
そんで、
スリランカに来てすっかり早起き癖の着いた僕は、港に行かない日はインディアーパのオバチャンの手伝いに行きます。
簡単にインディアーッパ作りのフローを。
まずお米を機械で粉砕し、米粉にしていきます。
それから、より細かい粉するためにワンゲディ(木臼)&モールガハ(木の棒)で、丁寧に潰していきます。
そして、それをふるいにかけて、粉が完成。(完成した粉も売ってます。)

そこにお湯で溶いた岩塩を入れ、熱湯をすこしづつ加えながらコネコネ。


程よい堅さになったら、インディアーッパワンゲディヤ(専用の絞る道具)で、インディアーッパ ワッティ(格子状の受け皿)にムニューと絞り出します。
下の写真右側の筒の中でしっかり蒸していきます。
インディアーッパ蒸し上がり!
さぁ食べよー。
キリホディ(写真左)といいうココナッツミルクのシンプルで優しい汁気のあるカレーが&ポルサンボーラ(写真右)が良く合います。
真ん中お皿右隅の黄色いのは「ポルマッルン」。シャキッと辛いポルサンボーラとは異なり、フワッと美味。(※ポル=ココナッツ)

インディアーッパのオバチャン。いつもありがとうございます。

 

「インディアーッパ」。
お米大好き日本人にも、間違いなくフィットするはず!

なんだけど、
手でコネコネしながら食べるからこそ、ホディ(汁)と絡んでその美味しさが引き立ちます。

インディアーッパが日本で愛されるための壁。
手食。

んー悩ましい。
それでもみんなに食べてほしい。

 

<追記リンク>
インディアーッパ を作るための器具「インディアーッパ ワンゲディヤ」「インディアーッパ ワッティ」、またインディアーッパ の生地の素「インディアーッパ 粉」を発売。作り方動画あり。(当ブログ別ページ)

クルンドゥのおっちゃん(シナモン剥きの名人)。

スリランカカレーで欠かせないスパイスのひとつ「クルンドゥ」=「セイロンシナモン」。

クスノキ科の木で、その樹皮がスパイスとして使われます。
カレーだけでなく、お菓子作りや紅茶、コーヒーに入れたりも。
スリランカ産のクルンドゥ。すごく香り高く、雑じゃない丁寧な味わい。

僕が今いるマータラのあっちこっちにも、クルンドゥワッタ(シナモン畑)があり、ジャヤさんのお父さんのクルンドゥを育てています。


ナイフでバキッと。
すごくいい香り!

それを持って帰り。
皮を剥く!と思いきや。

「クルンドゥのオッチャンとこ持ってけ!」
と言われて、近所のお家を訪問。
<クルンドゥのオッチャンことダハパーラさん。
このクルンドゥ。良く見かけるクルッと巻いたロール形状に剥くのはとても難しいんです。

まず表面の硬い皮をナイフで削ぎ落しー。
出て来た薄皮の部分をナイフの握り手の部分で丁寧に均しー。
そしてその皮をクルッと剥いていくわけですが・・・。
ムービーでどうぞ↓↓↓

ラッサナイ!(キレイ!)
これをしっかり乾燥させれば、スパイスとしてのクルンドゥが仕上がります。

僕もクルンドゥむきに挑戦中。ムズカシタノシー★

自分で剥いたクルンドゥでカレーを作る。
んで食べる。
感激な瞬間。

 

追記:
通販サイト「スパイスカラピンチャ」でスリランカ産「セイロンシナモン」の販売をしています。
18-1cこちらは、スリランカの大手スパイス会社「RUHUNU FOODS」の製品となります。

魚。自由自在。

スリランカ南端の街マータラでの魚カレー修行は続きます。

朝の5時にスリーウィーラでバーラタと向かったのは、デウンダラ港。
大きな魚市場があります。
先日の近所の市場とは違いたくさんの漁船が大量の魚を持ちこみ、たくさんの魚売りが、魚を買いに来ます。一般の人も買う事ができます。





賑やかな魚市場の様子をムービーでどうぞ↓↓↓

そして、買ったのはこの魚達。

上の2匹がケラワッラ(マグロの一種)。下のがワンナ(シイラ)。
これ全部で5kg、1500ルピー(1200円くらい)。
※全部を一日で使う訳ではありません。

早速 カパナワー!(切るー!)

バーラタの指導のもと作るのは、以下の3種。
①マールオルワホディ
「マール」=「魚」、「オルワ」=「頭」、「ホディ」=「汁」
②マールサンボーラ
③パリップホディ

まずは
①マールオルワホディ

「マール」=「魚」、「オルワ」=「頭」、「ホディ」=「汁」。
そう!「お頭煮」のようなカレー。
魚の頭の部分と各野菜&スパイスで煮込んでいきます。

しっかり煮汁を出しながら、汁気を多めに仕上げます。

デキアガリ★

それから、
②マールサンボーラ

切ったワンナの身を茹で。

小さく潰して、生の野菜とスパイスを揉み込むように和えたら、

マールサンボーラ!!

そして、
③パリップホディ

定番の豆のカレー、パリップですが、今日は余った魚の煮汁を使って作りました★

カトゥルムルンガという葉の炒め物も用意。パーンと一緒にいただきまーす!↓

「えっ!?パンなん?」
と思う人もいるかもしれませんが、
汁気のある魚のカレーとパーンを合わせて食べるのは、スリランカの定番。
アリです★

マールサンボーラをパンで挟んで&鉄板で挟んで、焼くのもホンダイ!↓↓↓

なかなか贅沢な朝ご飯。

んで、夜はジャヤさんの親戚の子の誕生日パーティー。
朝の魚(ワンナ)を使ってカツレットを作って持ってきました。↓↓↓

さらに、翌朝はケラワラの身を使ってアンブルティヤル!

エラワルバトゥ(炒めた野菜と混ぜたご飯)。アラバトゥマ(ジャガイモの炒め物)。サラーダと一緒に。↓↓↓

んー。魚。自由自在。

トゥナパハを作る。

前に紹介したように僕のステイ先の家は小さなスパイス工場「マーシャプロダクツ」。食堂の休憩時間に合わせてもらって、マヒンダとアンマー(お母さん)と一緒にトゥナパハ(カレーパウダー)を作りました。

トゥナパハはスリランカのカレー作りの中で頻繁に登場する混合スパイス。
「トゥナ」はシンハラ語で「3」。「パハ」は「5」。複数のスパイスで構成されていると言う意味?かな?(英語ではカレーパウダーと言います。)
またこの「トゥナパハ」には「アム・トゥナパハ」(「アム」=「生」)とローストされた「バダプ・トゥナパハ」(「バダプ」=「火の通った」)があります。

写真左が「アム・トゥナパハ」。右が「バダプ・トゥナパハ」。一般的に野菜のカレーには「アム・トゥナパハ」を、肉や魚のカレーには「バダプ・トゥナパハ」を使います。
今日はマーシャプロダクツの製品の中で最も手間のかかる「バダプ・トゥナパハ」(ローストカレーパウダー)作りの一部をご紹介。

単純に「アム・トゥナパハ」(生のカレーパウダー)をローストすればバダプ・トゥナパハが出来上がるわけではありません。
元となるそれぞれのスパイスをホールの状態でローストしていきます。

その前に各スパイスを天日干し。

そして
コッタマッリ(コリアンダー)をロースト

油を使わず、から煎りなのでずーっと混ぜていないといけません。たいへん。

スードゥル(クミン)、マハドゥル(フェンネル)をロースト

クルンドゥ(セイロンシナモン)、エナサール(カルダモン)、カラーブナティ(クローブの枝)をロースト

※エナサール(カルダモン)とカラーブナティ(クローブの枝)はこんなの↓↓↓

ランペ(パンダンリーフ)、そしてカラピンチャ(カレーリーフ)をロースト

ウルハール(フェネグリーク)をロースト

アバ(マスタードシード)をロースト

ウィヤリスドゥルーヌ(天日干したにんにく)をロースト
他のものも含めて、それぞれじっくりローストしていきます。
ちなみにこのトゥナパハに入れるスパイスやその配分は、スパイス職人にとってまさにノウハウ!今回は許可の範囲で写真とテキストを公開。他にも加えるものがあります。常に新しいブレンドや生産方法を試しているそうです。

そして、ローストした全てのスパイスを良ーく混ぜて、

機械で粉末にします。


※手前が粉末になる前。奥が粉末になった状態。

あとは室内で冷まして


「バダプ・トゥナパハ」の出来上がり!
ハリマ スーワンダイ!(めっちゃいい香り!)

出来上がった直後のバダプ・トゥナパハと少しの塩をお湯に溶かして味を確認。

シャキッと美味しー!感激の味。

パッケージングされたマーシャプロダクツの「バダプ・トゥナパハ」↓

そして他のスパイス達とともにマヒンダが飲食店や小売店に配達&集金に↓

魂のこもったいい製品&いい仕事です。

【追記】
カラピンチャでは、2種のトゥナパハ(ローストカレーパウダー、カレーパウダー)を販売(店舗&オンライン)しています。
記事にある家庭の工場ではなく、RUHUNU FOODSというスリランカのキャンディー市にある大きなメーカーから輸入したもので、カラピンチャ店舗でも使用しているものです。
詳細は以下アドレスからご確認いただけます。

◎ローストカレーパウダー(バダプ・トゥナパハ)
spice-karapincha.jp/?pid=94659983

◎カレーパウダー(アム・トゥナパハ)
spice-karapincha.jp/?pid=94659783

◎スパイスカラピンチャ(オンラインサイト)トップページ
spice-karapincha.jp
スリランカスパイス カラピンチャ

 

是非、ご家庭でもスリランカカレー作りにトライしてみて下さい!

ベーカリー。デリバリー。

スリランカの主食は間違いなくご飯です!日本とおんなじ。
加えて、アーッパやロティ類も特徴的です。

でも、意外に愛されているのがパンです。

ちなみにスリランカでは食パンのことを「パーン」と言いカレーを付けて食べます。
バニスという丸いパンや、スポンジというマフィンみたいケーキ、ロールパンなどがいたるところで売られています。

僕が働く食堂は少し離れたところにベーカリー(パン工場)を持っています。
そこには、薪を使う大きな窯があり、パンを量産。僕もたまにパンを捏ねたり、包んだり、手伝いに行きます。



そして、ここでつくられたパンは、色んな食堂や売店に販売しています。

今日は、社長のティッサさんとドライバーのガーミニーさんと一緒に販売店にデリバリー(納品&集金)に出発です!

トラックにパンを詰め込んでー。

スリランカ中にある色々売ってる売店へのデリバリーです!
ケースにガンガンパンを詰め込むティッサさん。並べて、並べて、その分の代金をその場で集金。ただし過去に納めて、賞味期限が切れているものがある場合、その分の代金を引いて請求。シンプルビジネス。

賞味期限の切れたパンは、そこいらの犬に。
こんな調子で回ったお店は45件。けっこうハード。
でも色んなお店の人と話したり、いっぱい果物たべさしてもらったり、楽しい仕事。

あれっ!?そう言えば、カレーの修行でスリランカにやってきたはず。。。
まあ、何でも経験。カマックナェ。(かまわない。)