クラッカン粉。販売開始。

取り扱いを開始します。
 
スリランカで多く栽培されている雑穀「クラッカン」(和名:シコクビエ)を粉末にしたものです。
kurakkan_zoom
小麦粉や米粉のように、様々な料理の材料として使われます。

ミネラルやビタミンB1、銅などを多く含む栄養価の高い食材です。

 

<クラッカン粉を使ったスリランカ料理>
「タラパ」と呼ばれる「クラッカン粉」をお湯で練りこんで丸めた料理に。
「クラッカン・キャンダ」と呼ばれる粥汁のような飲料の材料として。
一般的には、小麦粉や米粉を主原料とする「ロティ/ポルロティ」という薄焼きパンのような料理もこの「クラッカン粉」を使って作ることができます。「クラッカン・ロティ」
「ピットゥ」「インディ・アーッパ(ストリング・ホッパー)」「トーセ」などの原料にすることもできます。
また、「ハラパ」など、様々なお菓子の原料にも。

クラッカンキャンダ(写真:クラッカン・キャンダ) 

ハラパ(写真:ハラパ)

耳にすることが少ないスリランカ料理ばかりを紹介しましたが、
米粉や小麦粉で作るものを、この「クラッカン粉」に置き換えて様々な料理を楽しむことができると思います。

まずは、カラピンチャ店舗と通販サイト「スパイスカラピンチャ」で販売開始です。

詳細は通販サイト「スパイスカラピンチャ」にて。

スパイスカラピンチャ「クラッカン粉」商品ページは以下アドレスにて。
https://spice-karapincha.jp/?pid=141401933

 
どうぞよろしくお願いします★

キトゥル・パニの原液採取とキトゥル・ハクル作り。

キャンディー県の山奥にあるダクヌ・バラガハンナ村へ行って来ました。

目的は、キトゥル(孔雀椰子)から採れるパニ(蜜)の原液の採取シーン。
それを元に作る液状のキトゥル・パニ(蜜)、さらにそれを煮詰めて作るキトゥル・ハクル(ジャガリー/粗糖)作りを見学するためです。
アレンジしてくれたのは、日本でのスリランカン友人ブジタ君、そのスリランカの友人サジーワ、そのいとこであるスリンさん、他親戚の皆様。
ありがとうございます!

 

まず、
キトゥル(孔雀椰子)とはこんな木です。

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キトゥルの木
キトゥルの木

ポル(ココナッツ)やタンビリ(キングココナッツ)ほどたくさん生えていない、貴重な椰子。
だらんと垂れた花の部分が特徴的。


この椰子の花の部分から採れた液で作った蜜がキトゥル・パニ
キトゥルパニたいていウイスキーの空き瓶に入って流通します。

南部では、ミーキリ(水牛のヨーグルト)と合わせて食べるキリパニがポピュラー。
IMG_0615カラピンチャ店舗でも、食後に普通のヨーグルにかけてお出ししているアレです。
他にも、様々なものにかけたり、材料にしたりします。

さらに煮詰めて作るキトゥル・ハクルがこちら。
ハクルいわゆるジャガリー/粗糖です。
お菓子の材料にしたり、紅茶といっしょにそのままかじったり。
紅茶とハクルなんとも言えない独特の甘味がたまりません。血糖値の上昇もゆるやかだとか。

いずれも、スリランカ内でも決して安くない貴重なものです。

 

では、キトゥル・パニの原液はどうやって採取するのか。
写真の順に見て行こうと思います。
IMG_2336黄色いカバーが見えるでしょうか?
あの部分の中にナイフで切られた花の切口があり、そこから出る原液を受け止めるボトルが設置してあります。
ちなみ、そのボトルの下にだらんと垂れる花は、一度切った花を重りとして吊るしている状態です。

木登りの人腰にナイフを装着。それと密の原液を採取するボトル。

IMG_3658IMG_3659ナイフは毎日徹底的に研ぎ込まれています。

キトゥル木登りいざ木登り。
専門職です。

カバーを外し、原液がめいっぱい溜まっていればボトルを交換。
そして、
キトゥルの花切りさらに、
研ぎ込んだナイフで花の部分を、数ミリ単位で切り落とします。

キトゥルパニ採取IMG_2463そして、空のボトルを再度設置しカバーをかぶせて木を降ります。

 

それでは、動画でもどうぞ。
途中バッテリー切れのため、ええとこ撮れてません。
それと、犬のボーレがうるさい。家人がいない時も液を採取するアイヤーを泥棒と思い込んでいるようです。
すいません。

そうやって
採れた原液、තිලිජ්ජ テリッジャ
IMG_2468半透明で、味わいは意外とスッキリ。

これを工房に持ち帰り、

 

パニハクルの製造です。

採取したテリッジャ(原液)を火にかけて煮込みます。
IMG_2175bIMG_2175cすると間もなく、大量の灰汁が発生。
それを素早く除去。

IMG_2179そこそこ強火で煮込んでいくと、キャラメリゼが進みだんだん茶色く。

IMG_2216煮立って来たら、火を調整にしながら、しっかり混ぜることで焦げるのを制御。
ある程度の段階で、液状であるキトゥル・パニは完成。
火から下ろして冷まします。

しかし、キトゥル・ハクルを作るには、ここからさらに煮込みます。キトゥルパニまだまだ。
キトゥルハクル作り

かなりの濃度が上がって来ました。
混ぜる感触の重さと鍋はだに残る液で、状態を確認するそう。

IMG_2241ベストのタイミングで火から下ろします。
ハクル作りその後は、常温でひたすら混ぜながら均一に冷ましていきます。
これが、重いのと、時間がかかるのとで、とても大変そう。

IMG_2277冷めて、ええ具合の固さに落ち着きました。
これを15分程度置いた後。
IMG_2281大きいカップに注ぎ。

IMG_2289ココナッツの殻の型に流し込みます。

これを固まるまで置いたら、殻を外して完成!
ハクル美しい!!
砂糖やココナッツ糖他、添加物は一切使いません。使えばコストも下がり固まるのが早くなり効率化しますが、100%ピュアがこちらのこだわり。

それでは、
一連を動画にまとめて見ました。
最後の殻から外す方法が面白いです。

こうして出来た製品をパッケージング。

ハクル
こんなタイプも↓
IMG_2433キトゥル・ハクル・ボーラ
ココナッツ殻ではなく、手で小さく球状にまるめたもの。

紅茶のお供にばっちり。
純度が高いキトゥル・ハクルは切るときに粉々になりやすいので、このスタイルがGood!

そして、こちらは。
キトゥルパニキトゥル・パニ
左からフルサイズ。ハーフサイズ。クオーターサイズ。

こんなのもあります。
キトゥルピティキトゥル・ピティ
ピティは粉を意味します。
でも、どうしてこれは色が茶色ではなく、薄いピンク色なのでしょうか?

このピティはテリッジャ(原液)を材料としているのではなく、キトゥルの木の幹から、採れる粉です。
この粉を使ってタラパというゼリー状の素朴な軽食などが作られます。

これが、キトゥル・タラパ↓↓↓
IMG_2159さらにキトゥル・パニをかけて、スイートに頂きました!
(タラパはクラッカン粉を原料にしたものがポピュラー。)

 

前々からずっと見てみたいと思っていたこのキトゥル・パニの採取と製造工程。
色々調べて分かっていたこともありましたが、やっぱり事実は現場にありました。
しかも極めて伝統的なスタイルのものを体験できたことがさらに嬉しいです。
皆様、本当にありがとうございました!

 

 

<番外編/お昼ご飯>

こちらの家でごちそうになったお昼ご飯がとても美味しかったのでご紹介。

IMG_2411ただでさえ無理を聞いてもらい見学させていただいてるのに、こんな素敵なライス&カリー。

IMG_2407コス・マッルマ。
ジャックフルーツのさっと煮。

ボーンチボーンチ・テルダーラ。
(三度豆)の炒め物。

キャロットキャロット・サンボーラ。
ニンジンの和え物。

IMG_2405アラ・テルダーラ。
ジャガイモの炒め物。

キリホディキリ・ホディ。
ココナッツミルクの煮込み。

ククルマスククルマス。
鶏肉のカレー。汁気ほぼなし。

IMG_2406ジャパンバトゥコラ・マッルン。
直訳する日本ナスの葉さっと煮。(バトゥ=ナス、コラ=葉)
でも日本のナスとはまったくの別物。
IMG_2446これが、ジャパンバトゥコラ。

IMG_2416野菜の切り方、火の入れ方、細部まで丁寧な料理達。幸せです!

食後は、キトゥル・ハクルをふんだんに使ったワタラッパン(プリンのようなお菓子)。
ワタラッパンしっかり甘くて、ライス&カリーの後にバッチリ。

 

キトゥル尽くめの一日は、こちらのパニのように濃厚でした。
感謝★

犬のボーレ普段はおとなしい番犬ボーレ。

 

<追記 2021/10/04>
カラピンチャでは、店舗及びオンラインストアにて「キトゥルパニ」を販売しております。
詳しくは下記アドレスから商品ページご参照ください↓↓↓
◎キトゥルパニ(キトゥルシロップ/スリランカ産)375ml https://spice-karapincha.jp/?pid=163782521

スパイスカラピンチャspice-karapincha.jp

コリアンダーシード(スリランカ産)販売開始。


スリランカ産の「コリアンダーシード」の販売を開始します。
コリアンダーシード「コリアンダー」は、セリ科の一年草。
シンハラ語では「コッタマッリ」。
ちなみに、タイ語では「パクチー」、その葉の部分も各国料理で活躍しています。

種の部分を乾燥させたこのコリアンダーシード。
スリランカ産コリアンダー
すっきり爽やかな香りを持つカレーに欠かせないスパイスのひとつです。
カレーを作るときにはパウダー状にするのが一般的。
ミルなどを使用することで粉末にすることができます。
挽きたての爽やかな香りはとても良いです。

またスリランカのカレーパウダー「トゥナパハ」の主成分でもあります。
焙煎したトゥナパハ「ローストカレーパウダー(バダプ・トゥナパハ)」を作る時は、材料となる各スパイスをホール状のままそれぞれを乾煎りし、それらを合わせて粉砕します。

<コリアンダーシードの種類>
日本国内で流通しているコリアンダーはインド産のインディアン種のものが多く、形はやや楕円形をしています。スリランカのものはモロッカン種で球状です。
コリアンダー比較いずれも柑橘系の爽やかな香りを持ちますが、優劣ではなくその香りが少し異なります。
スリランカのカレーパウダー「トゥナパハ」作りには、このモロッカン種のスリランカ産コリアンダーをお勧めします。

<参考>
ローストカレーパウダー作りに関しては、当店が製造するダークローストカレーパウダー「Kalu.(カルゥ)」に関する記事が参考になると思います。以下アドレスにリンク。
https://karapincha.jp/blog/?p=5608

是非、カレー作りに、またトゥナパハ作りにご活用ください!

カラピンチャ店舗及び、通販サイト「スパイスカラピンチャ」にて販売スタートします

スパイスカラピンチャバナー

宜しくお願いします。

スパイス紹介:フェヌグリーク(ウルハール)

【スパイス紹介】

フェヌグリーク シード

フェヌグリーク

英記:Fenugreek Seeds
シンハラ語:උළු හාල් ウルハール
和名:葫蘆巴(ころは)

加熱されることで、メイプルシロップのような甘い香りを放ちます。
カレーを作るときには、ホール状のままスターターとして良く用いられます。
当店でもカレー作りの一番はじめに、油でフェヌグリークシードマスタードシード(アバ)を一緒に油で炒めて、香りを放ち出したタイミングで、タマネギやニンニクなどを加えていきます。
ただフェヌグリークシードマスタードシードでは、香り放つ温度に差があるので、事前にフェヌグリークシードを乾煎りして保存しています。
またこうすることで、フェヌグリークが持つ強い苦味もやや抑えることができます。
スリランカで学んだ良くある手法で、カレーリーフ(カラピンチャ)と一緒にローストすることで、かすかな爽やかさもプラス。
必須な手法ではありません。あくまでひとつのテクニックです。
もちろんカレーリーフがなくても大丈夫。

その乾煎りのシーンを撮影してみました。(一部)

店舗用で量が多くてすいません。中火くらいで焦がさないようにパンを振りながら焙煎。

焙煎したフェヌグリーク
乾煎り後は、熱を十分に冷まして密閉性の高い容器で保存して、都度必要量を使用します。

焙煎したフェヌグリーク容器保存

(容器は、お気に入りの「チャーミークリアー」。)

カレー作り、スリランカ料理に関心がある皆様の参考になれば幸いです。

スリランカ産のフェヌグリークは、カラピンチャ店舗やオンラインストアでも購入可能。

【製品ページ】
https://spice-karapincha.jp/?pid=101424613

【スパイスカラピンチャトップページ】
https://spice-karapincha.jp

よろしくお願いします★

9/8営業再開。EGB/ジンジャービア。提供スタート。

ながらくの休業でご迷惑をおかけしております。
カラピンチャ店舗は9月8日(土)より、営業を再会します!

提供するドリンクに新たなアイテムが増えます。
EGBEGB
ジンジャービアです!
スリランカの代表的なショウガの炭酸飲料。
ビアと言ってもアルコールは入っていません。いわゆるジンジャーエールです。

飲料メーカー「Elephant House」の、Ginger Beer。頭文字で「EGB」。
1896年に誕生以来、スリランカでもっとも愛されているジンジャービアです。
強いショウガ!!そしてしっかり甘い!!
スリランカ料理との相性も抜群です。

今や国際的なメーカーとなった「Elephant House」(Ceylon Cold Stores社)。
原料となるショウガパルプはスリランカで製造、炭酸水との混合や充填作業はマレーシアで行われています。(スリランカで販売されているカンのEGBも。)

ご希望の方には、店舗にて未開封のものも販売させていただきます。

9月8日(土)の営業再開時に、提供をスタートします。
是非、EGBをご堪能下さい!