ダーナヤをお手伝い。

スリランカでは「ダーナヤ(ダーナ)」という法事のような、お布施のような、仏教の習わしが頻繁にあります。
僕もあちこちの友人宅で何度も目にしています。

お坊さんのために食事を作って提供するいわゆるお布施です。
親戚の女性陣が中心となって、量、種類、ともにたくさん作ります。
「ダーナヤ」の後は、家族みんなで残りの料理を食べます。最初からその分も見越して作ります。(失礼ですが、めっちゃ楽しみ。)

 

今回は、親友ジャヤさんのお姉さんの家で「ダーナヤ」の料理を手伝わせてもらいました。
お姉さんの旦那さんのお母さんが無くなった日の法事として、30名ほどの身寄りのないご老人が過ごす施設への昼食の提供するというものでした。

 

<調理の様子の写真/ランダムで>

リパ

外で調理が基本。
外庭に組まれたリパ(こんろ)。

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たくさんのココナッツを削り、絞りって、ココナッツミルクを用意。

ラトゥキャクル炊くラトゥキャクル(赤米)を炊きます。

ダーナヤワンゲディヤ(臼)で、デル・マッルマの下ごしらえ。

ちなみにデルとは、こんな木の実。
IMG_1624日本語ではパンの実。英語ではBread Fruit。
一瞬、ポロス(若いジャックフルーツ)にも見えますが、よく見ると違います。
もちろん食感や味も異なります。

ポロスについては、下記リンクのブログ記事から、
◎ポロス→コス→ワラカー。2015. (karapincha.jp)

デルこんな感じで仕上がっていきます。
ねっとりホクホクでめっちゃ美味しい。

 

マール鰹のカレー。ホディ(汁)たくさん。

タッカーリサンボーラタッカーリサンボーラ。(トマトと玉ねぎの和え物)
デヒ(スリランカのライム)をたっぷり絞ります。

仲良し猫兄弟仲いい兄弟。

バタラタンバプ・バタラ。
茹でたサツマイモ。スリランカのはそんなに甘くない。

IMG_1659ワタコル(十角ヘチマ)のキラタ。
ココナッツミルクで煮込んで行きます。味が染出て美味しい!!

仲良し猫達やっぱり仲いい兄弟。

アラバドゥマアラ・バドゥマ(ジャガイモの炒め物)作り。

IMG_1708グチュグチュに潰してご飯に混ぜ込んだらなんぼでもいける。

 

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食べなくても分かる絶対に美味しいやつ!
ポロス(ジャックフルーツ)のアッチャール。

IMG_1648パパダン揚げ。

IMG_1762とにかく仲いい兄弟。

ラトゥアララトゥアラ(ビーツ)。
材料を鍋に入れて、ココナッツミルクを加えて煮込んで行きます。

パリップパリップ(レンズ豆)

IMG_1751s完成!!!

調理中に女性達が交わす料理に関する会話が、とても面白くて勉強になりました。みんな本当に料理が大好き!

デザートには、
スリランカのプディングプディング!(と言われてます。)

 

 

これを持ってダーナヤへ。
<ダーナヤの様子の写真>
IMG_1767IMG_1765お年寄りの皆さんがいる施設に到着。

 

台所へ入り、セッティング。
まず最初は、

ブッダプージャーワブッダプージャーワ。

仏様へのお供えです。

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家族みんなで小一時間、床に座って、手を合わせて、お経を読みます。
スリランカのお経は、古代語であるパーリ語。このお経、意味はほとんど分かりませんが、綺麗で、心地よくて、清々しくて、いっつも眠くなってしまうw
「ブッダン サラナン ガッチャーミー」と「サードゥ サードゥ サードゥ」のとこだけは僕も唱えます。要勉強。

 

そして、

ダーナヤそして、「ダーナヤ」の盛り付け。
ヴェジタリアンの方もいらっしゃるので、各個のお皿に合わせて。

足の不自由なお年寄りには、部屋まで食事を運びます。

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IMG_1830 IMG_1832
しっかり歩く皆さんは食堂で。ダーナヤ好みを聞きながら配膳。

皆さん美味しそうに食べてました!

この施設へのダーナヤは、毎日どこかの家族が来て行われるようです。
法事を兼ねたドネーション活動をみんなが進んで行って、社会を支えていることに感動です。

そして、
帰宅後は(お待ちかねの)、イタダキマス!
ダーナヤのご飯
IMG_1855s手間を惜しまず、丁寧に作られた家庭の料理のデラックス版。
めちゃめちゃ美味しくて、3回転。

プディング甘々のプディングも、この暑いスリランカにいるとイケルんです。

ご家族の皆様。貴重な体験をさせていただき、ありがとうございます!!
料理はもちろんですが、他にも学ぶことたくさんです。
仲良し猫兄弟

ポロス→コス→ワラカー

スリランカのカレーの中で、とってもスリランカらしくて、めちゃめちゃ美味しいのが「ジャックフルーツ」のカレーです!和名:波羅蜜(パラミツ)
木の実です。

一言にジャックフルーツといっても、スリランカでは成長過程に合わせて、3つの呼び名があります。
若い頃は「ポロス」、でっかく成長すると「コス」、それが熟れると「ワラカー」です。
Like a 出世魚。
それぞれ、実の中身、味も異って、楽しいです。

では、写真で見ていきましょう。

スリランカの多くのところで自生してるジャックフルーツの木。

この木にはこんな実が、

若くて、小さいうちは「ポロス」。
小さいといっても、20cmくらいはあります。
「ポロス」がどんどん成長すると、
ドーン!

大きさが分かりにくいので、
おねえさんがカットしているシーンを、
ドーン!


大きいものは、70?80cmくらいになります。
こうなると呼び名が変わって「コス」!
このコスを 取って来たときの映像はこちら↓

かなり高い木に、ひょいひょいと登っていく。カッコイイ。

若いころのジャックフルーツ「ポロス」をカットすると、

弾力があり、まるでお肉のよう。
調理方法もバダプ・トゥナパハ(ローストカレーパウダー)を使って、お肉のように調理します。
できたポロスのカレーは↓

お肉のような食感で程よい酸味もあって、めちゃめちゃうまいです!!大好き!!

いっぽう
でっかく成長した「コス」をカットすると、

ホストファミリーのターッタ(お父ちゃん)の力強い手。
実からは凄い粘液。
水洗いして、さらに解体。

さらにさらに解体。


アンマー(お母ちゃん)が上向きの包丁で、コスの実とコスの種(コスアタ)に分解。
コスアタの写真↓

そして、コスのカレー「キリコス」作りました!

3年前の僕。若い。。。
別のキリコス(コスのカレー)の写真↓ ティッサ食堂厨房にて

野菜の調理法でココナッツミルクをたっぷり使います。独特のとろみ&ねばりがたまりません。
コスアタ(コスの種)はコスと一緒に調理したり、コスアタだけのカレーにもなります。
コスアタカルポル↓

じっくり煮込んで、汁気をとばして、ホクホクヤミツキ。

それで、コスが熟すと、「ワラカー」。

こちらはフルーツ的にそのまま食べます。甘さがぎゅっと詰ってて止まりません。

【番外編】で、ポロスに良く似た木の実の「デル」(パンの実)

良く似てますが、別の植物。
このカレーも、

うまい。。。

 

話をジャックフルーツに戻して。
もし、スリランカへ行くなら、このジャックフルーツのカレー「ポロス」と「コス」を是非、食べてみて下さい。
感動間違いなしです!

カラピンチャ。
ここ日本では木の実そのものを手に入れるのは難しのですが、中々良い味と食感を持つ缶詰のジャックフルーツをみつけまして、それを使った「ポロスのカレー」を時々、提供しております。

機会があれば、是非、食べてみて下さい★