ミーキリ作り。in Matara. 2020.

僕が初めてスリランカを訪れた2004年から、ずっと通い続けているスリランカ南端の街、マータラに今年も来ました。
親友のジャヤさんの家にしばらくお邪魔しながら、ゆっくり過ごしています。

ここにいると、いつも様々なことを体験することができます。

夕方に田んぼの近くを散歩していると、
IMG_6034「මී හරකා / ミーハラカー」がいっぱい。
(一頭の時は「මී හරකා / ミーハラカー」、二頭以上は「මී හරක් / ミーハラック」)
(普通の牛はඑළ හරකා / エラハラカー)
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IMG_6065おっちゃんの言うことを聞いて移動します。
田んぼから上がって、今度は川へ。
IMG_6075顔は可愛いですが、なかなかの迫力。

おっちゃんに「全部で何頭いるんですか?」と質問すると
「数えてはいけない。」という返事。
後から、別で教えてもらったんのですが飼ってる水牛を数えたら、一頭が死んでしまうという言い伝えがあるようです。
どうやら、水牛は神聖なものらしく、他にも色々と言い伝えがあるそうです。
面白い。

マータラでは水牛の飼育が盛んで、
その乳でできたヨーグルト「මී කිරි / ミーキリ」が名物です。

別の日、近所のお宅で、
「ミーキリ」を作るところを見せてもらいました。

IMG_5641b教えてくれたお母さん。

IMG_5633搾りたての生乳を使います。

IMG_5655殺菌と水分を飛ばすために、高温で煮込んでいきます。

IMG_5669吹き上がらない様に、常に混ぜ続けます。

IMG_5680火から下ろしてある程度冷ましたら、濾します。

そして、これを持ち帰り、完全に冷めているのを確認したら、

IMG_5715既に完成したミーキリを1さじ水で溶いて投入。

IMG_5718මුට්ටි ムッティに流し込んで。

IMG_5724蓋をして置くこと12時間。

IMG_5837しっかり固まってくれました。
ミーキリの完成です。

ミーキリ作りを生業にしている人たちは、このミーキリを作る時に他の人と喋りながら作ると、ミーキリが固まらないという言い伝えもあるそうです。

IMG_5842こちらもマータラ特産の
කිතුල් පැනණි キトゥルパニ/孔雀椰子の蜜をかけて
කිරි පැණි キリパニに。

日本で買うことができる牛のヨーグルトよりも、固くて独特の酸味を持っています。
これが、くせになる美味しさ。
そして、これまた独特の風味キトゥルパニと相まって、とんでもなく幸せです!

ありがとうございます。

 

【マータラではないですが、昨年キトゥルパニ作りを体験した時の記事は以下から】
キトゥル・パニの現役採取とキトゥル・ハクル作り。https://karapincha.jp/blog/?p=6168

水牛のヨーグルト。ミーキリ。

僕のスリランカ滞在も残りわずか。
キャーガッラのティッサ食堂で色んなカレーを作ってます!

ですが、
僕は今、今回の滞在で一度、訪問&滞在した南端の街マータラへ再度来ています。
お世話になった挨拶をしに。

ところで、
このマータラを含むスリランカ南部でよく目にする「牛」。
それは「水牛」。

毎日、川や池の水辺で水浴びしています。

シンハラ語では「ミーハラカー」といいます。いつも白い鳥「コカ」と一緒。
(普通の牛は「ハラカー」もしくは「エラハラカー」)

そして、水牛が多い南部エリアの店先で良く見かけるのが、この土の壷。

これは、「水牛の乳で作ったヨーグルト」=「ミーキリ」です。
(「キリ」=「ミルク」)

ミーハラカーの牛舎↓
見学させてもらったマータラでも有名なハリスチャンドラの牛舎のミーハラカー達。朝は乳を搾られて、午後は近くの川辺で自由時間。

ミーキリ(水牛のヨーグルト)は絞った乳に菌を加えて発酵させるという製造工程は普通のヨーグルト。でも、普通の牛のヨーグルト(日本によくある)と比べるとかなり濃厚で酸味も強い。

このミーキリーにキトゥルという木の花からとれる蜜「キトゥルパニ」(「パニ」=「蜜」)をたっぷりかけて「キリパニ」に。いただきます。

このキトゥルパニもまた濃厚で甘い。
ちなみに、キトゥルの木はこんなの↓

ミーキリ。いただきます★
ミーキリを食べ終わると土の壷(マティムッティ)は、
バリンっと割って土に帰します。


辛いカレーの食後には果物もいいけど、ミーキリもニアマイ!(良い!)ごちそうさま。ありがとう。