ドドル作り。

දොදොල්
ドドル

というお菓子があります。
ココナッツミルクと米粉が主成分の羊羹のような伝統的なお菓子です。
前記事のスリーパーダのお土産名物でもあります。

とてもポピュラーなお菓子なので、何度も口にしたことはあるのですが、作るシーンは未体験。

今回、マータラのジャヤさんの家でドドル作りを体験することができました。
写真とともにその製造過程を紹介します。

ココナッツ何はともあれ、ポルキリ(ココナッツミルク)が必要です。
ポル30個!

ココナッツ割りパコーン!っと鉈で一撃割り。
割れ目から出てくるポルワトゥラ(ココナッツウォーター)は、ジャヤさんの息子アケーンの好物。

IMG_4448そしてこれを削っていくわけですが、
さすがにこの量を手だけで削るのはめちゃめちゃ大変。
このマシーンの登場です。

IMG_4474電動ヒラマナヤ(ココナッツ削り機)。

IMG_4476自転車のチェーンで出来た歯が回転。

IMG_4478

そこに、半分に割ったココナッツを押し当てて削っていきます。

その様子の動画。

この機械を使っても30個のココナッツは大変ですが、
ティッサホテルで働いていた時は毎朝50個以上を一人で削っていたので楽勝です。
ココナッツの殻と思ってたけどめっちゃ疲れた。

IMG_4492

削ったココナッツに水を加えて絞ります。

IMG_4499

大きいバケツにココナッツミルクを溜めていきます。

その頃。
IMG_4429クルンドゥ・ガス(シナモンの木)が到着。
クルンド・ポトゥ(シナモンの樹皮)はスパイスとして使用されますが、剥かれた後の木は薪として使用されることが多いです。
このクルンドゥの薪が高い温度で長く燃えるそうです。

IMG_4515
ちょうどええ長さに。

IMG_4518着火完了。

IMG_4530大きい鍋にココナッツミルクを。

IMG_4543混ぜながら煮込んでいきます。

IMG_4547別の鍋でキャラメリゼした砂糖を、

IMG_4551

大鍋に投入。

さらに、ココナッツミルクで溶いた米粉も投入。

 

ここからは、焦げやすいのでずーっと混ぜ続け。

IMG_4553

水分が飛ぶに従ってどんどん固く。

IMG_4582

混ぜるのも重たく。

IMG_4576なかなかの重労働。みんなで交代しながら。

IMG_4639ココナッツから滲み出て来る油を随時取り除きます。

この作業を約2時間半。繰り返し。

IMG_4649いい感じに水分が飛んで来ました。

IMG_4646そこに、
少量のエナサール(カルダモン)投入。
事前に乾煎りして、潰しています。

IMG_4661カジュ(カシューナッツ)はいっぱい!

煮詰める最後らへんのシーンを動画で。

 

ハリ!(OK!)

 

IMG_4673

火から下ろして。

IMG_4675熱いうちに大きなバットへ。

IMG_4694

バナナの葉で表面を均して。

IMG_4701

追いカジュ。

IMG_4714ドドル。完成です!
写真で振り返るとすぐな感じですが、なかなかハードな旅路でした。

あとは常温まで冷まします。

IMG_4723

全部で約10kg。
1kgずつ切り分け。
お土産用に少し頂きました。

IMG_4725

断面。

では、いただきます!!
ドドルしっかり煮詰めて、濃厚&甘い。
でも油が除いているので、思いの他すっきり。
美味しいのは分かっているんですが、苦労した分ひとしおです。

 

とてもとても貴重な体験でした。
ジャヤさん家族と親戚の皆さん。
いつもありがとうございます。

 

これで、2019年スリランカの旅もほぼ終了。

毎回毎回言うこと同じ。
「スリランカめっちゃ楽しい!!」

沖縄&スリランカ。似てる。お菓子編。

沖縄にいると頻繁にスリランカとの似ている点に気づきます。

どっちも、南の島国で、野菜や果物が似てくるのや魚の種類が良く似ているのは納得。
それから、
どちらも獅子(沖縄:シーサー、スリランカ:シンハラ)を象徴として扱います。

他にも、僕の”エコヒイキ的”視点には、たくさんの類似点が映ります。
そのひとつ。お菓子。

これは
沖縄の「砂糖天ぷら」(サーターアンダギー)。

ご存知。黒糖を使った揚げ菓子です。

こっちが
スリランカの「キャウン」

キトゥルパニ(木の花の蜜)を使った揚げ菓子。
お祝い事やお土産に持たすという登場のタイミングも似てる。

 

これは
沖縄の「ムーチー」

お米と紅芋と黒糖のお餅。
月桃の葉で包んで蒸します。

こっちは
スリランカの「ハラパ」

お米とクラッカン(和名:四国稗)という穀物、ココナッツ、蜜などを使ったお餅。
ケンダという葉で包んで蒸します。

 

そしてこれが
沖縄の「ポーポー」(「ちんびん」or「ちんぴん」とも言われてたり)
黒糖を使うので色はやや黒いです。生姜入りのが美味しー。
具なしのものと具ありのものがあります。

こっちは
スリランカの「パンケーク」

カハ(ターメリック/うこん)が入るのでやや黄色い。
中にはココナッツと蜜の甘い具が入ってます。

 

このようなお菓子は、
沖縄とスリランカだけじゃなく、色んな国や地域にあるんだと思うのですが、
沖縄とスリランカ、なんか近い気がする。
面白い。

そして、
どれも天然な甘さで美味しい。

南の島の自然なお菓子。